憤懣本舗・闇の正体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 00:27 UTC 版)
「VOICE (ニュース番組)」の記事における「憤懣本舗・闇の正体」の解説
「憤懣本舗」の読みは「ふんまんほんぽ」で、放送上の正式タイトルは「月曜シリーズ 憤懣本舗」。視聴者参加・出演型の取材コーナーで、視聴者から送られたさまざまな「憤懣」(苦情)を基に、毎日放送報道局の記者が「憤懣」の現場や当事者へ取材した内容を報告する。不定期に放映される「闇の正体」は憤懣本舗からの派生シリーズである。 毎日放送では、前番組の『MBSナウ』時代から、視聴者から送られてきた情報を基に取材した特集を放送。初回で取り上げた『大阪市営地下鉄駅構内での喫煙問題』(昭和50年代前半)をきっかけに日本全国で交通機関の喫煙規制が拡大するなど、大きな反響を呼んできた。「憤懣本舗」でも、この系譜に沿って、毎回1つの社会問題を徹底的に取材・検証。大阪市職員のカラ残業・厚遇問題と市職員の労働組合のヤミ専従問題(いわゆる大阪市の不祥事)、入学を辞退した私立大学の授業料返還問題、善意の募金を騙った偽街頭募金集団の活動、公共空間でのマナーなどを世に問うている。 「憤懣本舗」・シリーズ「闇の正体」など特集コーナーのニュース素材は、JNN排他協定に基づき、JNNのキーステーションであるTBS制作全国ネットの報道・情報番組でも取り上げられることがある。2005年5月31日に発表された放送批評懇談会主催の第42回ギャラクシー賞「報道活動部門」で、2004年6月14日放送の「憤懣本舗・北海道物産展の偽業者を暴く」が選奨に、2004年12月24日放送の「闇の正体・善意の募金に重大疑惑」が奨励賞にそれぞれ選ばれるダブル受賞となった。これらは番組公式サイトで、直近の6か月分がバックナンバーとして公開されている。2005年4月29日放送のJR福知山線脱線事故関連のVOICE報道特別番組では関西ローカルのほかCS放送TBSニュースバードでも同時放送された。 その一方で、一部の放送回について、取材手法などの問題が指摘されている。2005年5月9日放送分の「憤懣本舗 嫌がらせ屋台、無神経な役所」が、隠し撮り取材をしていたことにより、「嫌がらせをして喫茶店を閉鎖に追い込んだ」とされる屋台店主がBPOに訴え、同年10月に「放送倫理違反があった」との見解が下された。BPOは放送内容については、当該店主がMBSによる名誉毀損であると訴えていた点については退けたものの、隠し撮りによる取材については、取材手法に問題ありとして倫理違反としたものである。MBSは2006年1月にこの件について、対応をBPOに報告している。 MBSのかつてのキー局であるテレビ朝日制作の情報番組『ワイド!スクランブル』の2007年4月13日に放送した内容が、当コーナーを含めたニュースで取り上げた内容(都市再生機構の問題を取り上げた2本、有料高架道路の通行料金を踏み倒すバイクの実態を取り上げた1本の計3本)と酷似していた事がMBSの指摘で発覚した。これを受けてテレビ朝日側が調査した結果、テレビ朝日の番組ディレクターが「毎日放送のホームページを参考にした」と剽窃を認めたため、MBSに対して文書で謝罪している。 2018年7月の『ちちんぷいぷい×VOICE みんなでとびだせっ!夏の5時間ぶち抜きスペシャル』では、「憤懣本舗 真夏の怒りスペシャル」を、木曜以外の曜日の共通企画として『ちちんぷいぷい』のスタジオから放送。通常の「憤懣本舗」で使用しているオープニングCGをスタジオ上部の映像に表示させる一方で、取材を担当した記者による取材現場からの生中継リポートを組み込んだ。『ミント!』でも、タイトルロゴや進行役(西→上田悦子)を変更したうえで、「Newsミント!」月曜分の企画として継続。
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