弁宮補任とは? わかりやすく解説

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弁宮補任

主名称: 弁宮補任
指定番号 2465
枝番 00
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 1巻
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  『弁官補任』は太政官左右弁官職員記したのである本巻はその鎌倉時代古写本で、寛弘七年一〇一〇)条から仁平四年(久寿元年一一五四)条までを存している。
 体裁巻子装だが、一時期折本装に仕立てられたとみえて、その折目の周辺破損があり、現状巻子復すに際して錯簡生じている。巻末仁平四年条の途中以下を欠き、また仁平三年条の大半欠失するが、仁平二年条までは、ごく小部分欠損除いてほぼ連続して存している。料紙反故文書翻して用い天地に横墨界施して書写し、巻頭には「直任大口【(弁)】例」など、弁官補任に関する勘例を記し、ついで「弁官補任」と内題がある。本文は、寛弘七年条以下、各年に左大弁から右少弁までの各弁について位階氏名掲げ、その下に任日、兼官など叙任のことを小字双行に注記し初任者にはその出自記している。文中には本文同筆のものも含めて数筆からなる朱・墨注記があり、兼官天皇名などを注しているが、特に上位の弁との位階高下昇任特例など場合に、別筆注記でその経緯旧例等を記しているのは貴重である。
 『弁官補任』は群書類従本広く流布しているが、この歴博保管本は群書類従本祖本にあたるものである巻末を欠くが、巻頭の勘例には建久四年(一一九三)の例が見え、また群書類従本建久八年条までを収めていることから、本巻ももとは建久八年までを存していたと考えられる
 本巻紙背文書には、蔵人所牒案などの蔵人所関係文書訴訟関わる文書含んでいて注目されるが、その年紀貞応三年元仁元年一二二四)を下限としており、本巻書写年代は、その書風等ともあわせて貞応三年から程遠からぬ鎌倉時代中期考えられる本巻は、もと広橋家伝来し東洋文庫経て現有帰したもので、現在の新補表紙外題の下に「権中納言藤原頼資筆」とある。頼資の筆跡とは特定できないが、書写年代紙背文書からみて、蔵人左大弁等を歴任した藤原頼資周辺本巻書写された可能性は高い。『弁官補任』の現存最古写本として、歴史学研究上に貴重である。



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