小説版での相違
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 00:04 UTC 版)
『機動戦士ガンダム』 富野由悠季著の小説版『機動戦士ガンダム』では設定が大幅に異なっている。民間人ではなく連邦軍の曹長で、教導班において教官のラルフ中尉にビンタでしごかれるパイロット候補生。のち中尉に昇進する。年齢はUC0080で二十歳。リュウやカイ、ハヤトらは同期である。セイラ・マスとは夜を共にする仲となる。テレビ版よりも大幅に大人びた精神を持つが、奥手で不器用なところもある。乗機のガンダムはテキサスにて大破し、ガンダム三号機「G3」に乗り換える。 作品終盤にシャアから協力してザビ家を討つことを打診され、それを理解した瞬間、シャアの部隊に属していたルロイ・ギリアム中尉のリック・ドムに誤射・撃墜され、戦死してしまう。しかしアムロの意思は多くの人間の精神を刺激し、大戦終結のきっかけとなる。ただし、この作品が『機動戦士Ζガンダム』以降の作品を否定するものではないと富野によって述べられてもいる。実際に、富野も角川スニーカー文庫から再版する際に、続編との辻褄を合わせるためにアムロとハヤトを殺さない内容に改稿を試みたものの、過去の自分を否定する行為であるとして結局断念したとのことである。 『機動戦士ガンダムΖΖ』 小説版『機動戦士ガンダムΖΖ』(著作は遠藤明範)では、ストーリー中盤にアムロが登場し、シュツルム・ディアスに乗り、ジュドー・アーシタが宇宙へ上がるのを助けている。最初はアムロを「つまらない大人の1人」だと感じていたジュドーであったが、別れの際には、カミーユと初めて会った時と同じような「宇宙のビジョン」を、アムロの中に見ている。 また、この作品ではアムロは「自分が宇宙へ上がる時はシャアと決着を付ける時」と発言している。なお、ダカール戦後のサイコガンダムMk.IIとの戦いでは彼が止めを刺している。 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』 劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のシナリオ第一稿をベースにした角川文庫小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』においては、ベルトーチカとの関係が続いており(アニメージュ文庫小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では別れていることが語られている)、彼女のお腹の中にはアムロとの子どもが宿っている。 『ガンダム映画化委員会』とも言うべきインベスター(出資者)側の「映画でアムロの結婚した姿を見たくない」という意見と「映画のヒーローは素敵に恋をし、冒険しなければならない、ガンダムはロボット物なのでその主人公が誰かの所有物になって『生活』をしたのでは見る必要がない」という著者の考えを反映した結果、シナリオは現在のものに差し替えられている。
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