小型赤道儀
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ポラリス赤道儀(1976年発売) - 初期のシステム望遠鏡の一つ。ドイツ式赤道儀だが経緯台としても使用できる。従来は鋳物により製造されていた架台部をダイカスト成型で大量生産する手法を導入した。 ニューポラリス赤道儀 スーパーポラリス赤道儀 - SPと略称される。五藤光学研究所・マークXの特許が切れたため、赤緯軸と赤経軸を分離できるようになっている。微動は赤経赤緯ともφ72mm、144山のウォームホイール。 SP-DX赤道儀 - SP赤道儀と比較して一部部品の材質をアルミダイキャストから鋳物に変更、極軸部分を鉄パイプに変更、ウォームホイル・ウォームギア真鍮を採用し高精度。SP赤道儀本体重量3.8㎏から8kgに増加。 GP赤道儀(1992年発売) GP-DX赤道儀 GPE赤道儀 - GP赤道儀の普及版。 GP2赤道儀 - ドイツ式赤道儀。基本的な装備品以外はオプション販売のため赤道儀単体の価格は安いが、オプションを全て装備すれば上位機種と同じくらいコストが掛かってしまうので、用途に応じてシステムを組むのが理想的な使い方と言える。耐荷重は約7kg。モータードライブや天体ナビゲーションシステム「STAR BOOK type-S」に対応。 GPD2赤道儀 - 基本的な造りはGP2と同じであるが、頑丈・頑強に造られており耐荷重は約10kg。極軸望遠鏡を標準装備している。 スフィンクス赤道儀 - SX赤道儀と略称される。赤緯体にモーターを内蔵させることによってウェイト軽減効果のほか、GP2のようにコード類を多数接続しなくても済むため、セッティングが簡単になっている。耐荷重はウェイトなしのSXCマウントで2.5kg、SXWマウントで約12kg。天体ナビゲーションシステムはカラー液晶画面を搭載した「STAR BOOK」が標準で装備される。グッドデザイン賞受賞。 SXD赤道儀 - スフィンクス赤道儀の上位モデル。剛性アップのために素材から見直されていて、本体重量はSX赤道儀の6.8kgから8.8kgへと増えているが、搭載重量もSX赤道儀の12kgから15kgへと増えている。別売りだった極軸望遠鏡が標準装備され、より天体写真撮影向けの赤道儀と言える。また、SPD、GPD、GPD2赤道儀と続くDX型赤道儀の最新版という位置づけになり、このモデル以降ベアリングを数多く使用されるようになる。 SXP赤道儀 - SXD赤道儀はDCモーターだが、こちらはステッピングモーターとなり、SX赤道儀シリーズの最高峰モデルとなる。基本性能はSXDとほぼ同じだが、DCモーターであるSXDに比べ追尾精度に優れていて音も大変静かである。SXPとSXD2の違いは赤緯軸の太さとベアリング数で、こちらが上位モデルとなり搭載重量は16kgとなっている。本体重量はSXD2と比べ2kg弱重い。天体ナビゲーションシステムは高解像度&大画面液晶搭載の最新型コントローラー「STAR BOOK TEN」が標準で装備されている。 SXD2赤道儀 - SXD赤道儀の上位(後継)モデルでステッピングモーターとなる。基本性能はSXDとほぼ同じだが、DCモーターであるSXDに比べ追尾精度に優れていて音も大変静かである。天体ナビゲーションシステムは高解像度&大画面液晶搭載の最新型コントローラー「STAR BOOK TEN」が標準で装備されている。SXPとSXD2の違いは赤緯軸の太さとベアリング数で、こちらが下位モデルとなり搭載重量は15kgとなっている。本体重量はSXPと比べ2kg弱軽い。 APマウント - まったく新しい発想で誕生した次世代型エントリーレベルの赤道儀「Advanced Polaris」。モジュールやユニットの組み合わせでグレードアップできるのが最大の特徴だが、小型でありGP2赤道儀よりも搭載重量では劣るのに金額設定がかなり高くなっている。コントローラーはシンプルで主な操作を片手できる「STAR BOOK ONE」だが、単体販売ではなくAP-SMマウント及び赤経モーターモジュールに付属する。赤道儀では珍しくフリーストップ式であり、鏡筒を手で持って直感的に操作できる。専用三脚も含めて「軽量&コンパクト&簡単操作」を目指して開発された次世代モデルといえる。
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