専制政治とその挫折とは? わかりやすく解説

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専制政治とその挫折

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 05:57 UTC 版)

リチャード2世 (イングランド王)」の記事における「専制政治とその挫折」の解説

1383年親政開始したリチャード2世は、側近のマイケル・ド・ラ・ポールやオックスフォード伯ロバート・ド・ヴィアーらを重用、ド・ラ・ポールをサフォーク伯に(1385年)、オックスフォード伯アイルランド公叙爵した(1386年)。またランカスター公対抗するため、この時点後継男子得ていなかったリチャード2世は、クラレンス公外孫である従甥マーチ伯ロジャー・モーティマー王位継承者指名する。さらに2人叔父にも爵位与え1385年ケンブリッジ伯ヨーク公エセックス伯グロスター公それぞれ叙爵した。 しかし外交失敗重なりフランドル都市ヘント反乱起こしたフィリップ・ヴァン・アルテベルデ(英語版)はイングランド支援求めたが、1382年ローゼベーケの戦いフランス軍討ち取られ出遅れる形で翌1383年出兵したイングランド軍も成果が無いまま撤退、金の無駄遣い終わったのみならずスコットランドフランス手を組みイングランドへ侵攻する恐れ生じたため、1385年リチャード2世スコットランドへ遠征したが、敵側焦土作戦取ったためこの遠征戦果挙げられず、引き上げざるを得なかった。外交失敗加えリチャード2世寵臣たちに気前よく爵位土地財産などをばらまき、彼らを中心とした専制政治議会貴族無視する態度取ったため不満が高まっていった。 ランカスター公両者調停尽力していたが、1386年7月に妻コンスタンス王位継承権を盾にカスティーリャ遠征すると、貴族たちが国王批判展開した10月宮廷闘争発生して議会サフォーク伯弾劾投獄追いやり、王室財政監視国政運営担当する任期1年常設評議会設置決定したリチャード2世はこれに反発して1387年2月側近たちとロンドン離れ、チェシャー・ウェールズで徴兵始め裁判官味方につけて王権侵害根拠議会決定無効とし、反逆罪にかけることを企てた対して訴追派貴族呼ばれる議会派の3人の貴族グロスター公筆頭アランデル伯リチャード・フィッツアラン、ウォリック伯トマス・ド・ビーチャム)も軍備整え新たにアランデル伯の婿ノッティンガム伯トマス・モウブレーと、リチャード2世従弟ランカスター公息子でもあるダービー伯ヘンリー・ボリングブルック(後のヘンリー4世)を加えて迎撃態勢整え12月20日のラドコット・ブリッジの戦い英語版)でアイルランド公国王軍破り勢い増した。 翌1388年2月非情議会国王側近追放処刑されサフォーク伯アイルランド公海外へ亡命)、手足失ったリチャード2世議会側に屈服訴追派貴族実権握り彼らが入った評議会国政動かしていった。しかし、次第議会内部対立したり、イングランド軍がスコットランド軍にオッターバーンの戦い英語版)で敗れ評議会支持揺らぎだすと、リチャード2世がこの隙を見て1389年5月親政宣言してグロスター公アランデル伯らを評議会から解任常設評議会任期切れで廃止されリチャード2世主導権取り戻した権力回復したとはいえリチャード2世専制政治を行うことはせず、11月ランカスター公帰国したこともあり彼を助言者として信任1390年アキテーヌ公位を譲渡したウィカムのウィリアム大法官として登用再編した評議会補佐を受けつつ数年間は平穏な治世過ごしたリチャード2世だったが、フランス対する平和外交推し進める一方で訴追派貴族への反撃機会窺い、自らの基盤回復策略巡らしていった。

※この「専制政治とその挫折」の解説は、「リチャード2世 (イングランド王)」の解説の一部です。
「専制政治とその挫折」を含む「リチャード2世 (イングランド王)」の記事については、「リチャード2世 (イングランド王)」の概要を参照ください。

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