専制支配層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 16:23 UTC 版)
専制政治では、身分が確立しており、統治者と被統治者が完全に分離している。支配者の地位は国民の支持ではなく、血統など別の理由によって保証される。そして専制君主によって国民の弾圧が行われた場合、それは身分を固定する手段としてなされる。 そうした専制政治の理想の典型例が、古代中国の伝説の帝王・堯の「鼓腹撃壌」の逸話である。老百姓が「帝の力がなんであろう。居ても居なくてもおなじことさ。」と楽しげに歌っているのを見て、堯は天下が平和に治まっている事を悟ったとされる。専制政治においては、国民が専制君主を熱狂的に支持する事も望ましい事ではなく、専制君主とも無関係であると認識するのが理想だという事である。堯の逸話は伝説であるが、秦の商鞅が国政改革を行った際に、改革を批判された場合に留まらず、民衆が改革を支持した場合にすらこれを弾圧したという逸話がある。これは国民が政治に対して、どんな形であろうとも関わるべきではないという専制政治の真髄を表したものと言える。
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