奈良県メスリ山古墳出土品とは? わかりやすく解説

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奈良県メスリ山古墳出土品

主名称: 奈良県メスリ山古墳出土品
指定番号 567
枝番 00
指定年月日 2005.06.09(平成17.06.09)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 本件は、奈良県桜井市大字高田字メスリに所在するメスリ山古墳出土品一括である。
 古墳丘陵尾根上に築かれ前方部を西に向ける。発掘調査昭和三十四~三十八年三次わたって実施された。調査主体奈良県教育委員会桜井市調査担当橿原考古学研究所である。昭和五十二年に報告書刊行されている。
 メスリ山古墳全長約二五〇メートル大型前方後円墳である。墳丘三段築成で各段に円筒埴輪列が巡り斜面には葺石がある。
 主体部後円部中央墳丘主軸直行し構築され二つ竪穴式石室である。納めた主室内法長八メートル長大竪穴式石室で、扁平な割石小口積みである。副葬品のみを納めた副室は、自然の塊石と割石構築した合掌形の石室であり、内法長六メートル測る主室盗掘されていたが、副室盗掘免れて副葬品が完全に残っていた。
 主室からは三角縁神獣鏡一面内行花文鏡二面残欠碧玉管玉くだたま】五五点、椅子石製品石釧いしくしろ】・鍬形くわがた石など石製品三八点、鉄刀鉄剣残欠および石製品残欠出土した盗掘免れた副室からは、銅鏃二三六点、碧玉管玉一六点、石製品五八点、鉄製三七二点のほか、鉄製残欠出土した中でも儀仗用の品とみられる全長一八センチメートル銅製〓【ゆづか】付鉄弓全長八〇センチメートル矢は現在まで類例知られていない多数鉄製武器農工具を副葬し銅鏃玉杖ぎょくじょう】などを伴うという副葬品構成は、古墳時代前期特徴をよく示している。
 墳丘石室上に当たる部分には二重の方形円筒埴輪列が配されており、大型有段口縁円筒埴輪円筒埴輪高坏たかつき】形埴輪高坏埴輪組み合う有段口縁円筒埴輪から構成される大型有段口縁円筒埴輪は高さ二メートル超えるものを含んでおり、日本最大埴輪とされる今回指定対象には大型埴輪九点、土師器三点および埴輪土師器残欠を含む。
 メスリ山古墳大王あるいは有力首長の墓と考えられ主室盗掘されていたが、副室副葬品原位置のまま完全に遺存していたことから、資料的価値きわめて高い。また、他に例のい鉄弓と矢、大型有段口縁円筒埴輪重要な資料である。
 以上のように本件は、古墳時代前期葬送儀礼考え上で貴重な一括資料である。



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