大阪環状線改造プロジェクト
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「大阪環状線」の記事における「大阪環状線改造プロジェクト」の解説
2013年3月13日に発表されたJR西日本の中期経営計画において、線区価値の向上、都市の魅力向上の重点線区に選定され、2017年度までの5年間で、駅の改良・美化、車両の新製、高架下・駅周辺の開発などが計画され、2013年12月24日から「大阪環状線改造プロジェクト」がスタートした。 このプロジェクトでは、大阪環状線を「行ってみたい」「乗ってみたい」線区に改造し、ハード面とソフト面の取り組みでイメージアップを図り、大阪環状線の利用を拡大し、大阪の活性化を目指す取り組みである。大阪環状線の駅19駅を19の点でシンボル化し、赤(線区カラー)とオレンジ(車両カラー)で表現した円をイメージしたロゴマークと、お客様満足度二重丸を目指すという思いを込めた「みんなの◎に」というキャッチコピーも制定されている。 このプロジェクトは、以下の重点施策によって行われている。 安全快適な駅づくり(駅美装・改良)「明るい、きれい、わかりやすい」を基本コンセプトに、全駅の美装・改良(森ノ宮駅から順次実施)美装・改良された駅には、駅名標、時刻表、路線図、乗り換え・出口案内を集約させたインフォメーションボードを設置しているほか、縦型の駅名標の上にロゴマークが表記されている。 トイレを集中的に改良 駅構内及び高架下の開発・リニューアル駅構内・高架下・駅周辺の魅力向上を目指して、生活基盤の充実や、周辺地域の活性化に向けた開発を実施(玉造駅周辺の開発、弁天町駅交通科学博物館跡地の開発) 車両新製「安全・安心の向上」「機器の信頼性向上(安定輸送)」「情報提供の充実」「人に優しい快適な車内空間」などを重視し、2017年度までに投入プロジェクト発表時点では形式が未定だったが、2014年12月8日に323系として車両の概要と、2016年度から2018年度にかけて順次投入し、103系と201系を置き換える計画が発表された。 なお、プロジェクト発表時、大阪環状線では103系や201系といった4ドア車と221系・223系・225系といった3ドア車が混在していたが、新型車両投入にあたっては、ドア数も検討項目に挙がっていたことから、2014年2月17日から21日までの朝通勤時間帯に3ドアの車両が集中運用された(17日・18日は外回り、19・20日は内回り、21日は両方向で実施)。この集中運用により、223系や225系が営業列車として桜島線(JRゆめ咲線)直通列車にも使用された。この実験の結果、3ドア車で検討が進められていると報道され、新型車両は3ドア車で製造すると発表された。 地域や他交通事業者との連携鉄道施設の美化による街の美観促進・魅力発信を実施し、自治体や他交通事業者との連携強化、地域住民との連携により線区価値の向上を目指す。 このほかにも、全駅へ発車メロディが順次導入されたほか、沿線風景や名所・祭事などをモチーフにデザインしたラッピング列車「OSAKA POWER LOOP」が2014年6月1日から2017年9月7日まで運転された。デザインは、FM802が主催しているアーティスト発掘プロジェクトに参加しているうち8名が携わった。また、2014年9月28日には天満音楽祭とコラボレーションした音楽列車「TEN-ON ぐるKAN LIVE」が運転された。2017年10月15日には323系初の車内イベント列車として天満音楽祭とコラボレーションしたイベント列車「ぐるKANブラス」が運行される。2019年4月1日からはサンリオのキャラクター「ハローキティ」とのコラボレーションイベント「HELLO! LOOP PROJECT」が、当プロジェクトの一環として実施されている。期間中は「ハローキティ 環状線トレイン」の運行や、主要駅へのフォトスポットの設置などが行われる。 このプロジェクトが「323系と大阪環状線改造プロジェクト」として、2016年9月29日に2016年度グッドデザイン賞(移動用機器・設備部門)を受賞している。 323系電車(左)と103系電車(右) 2014年6月から2017年9月まで運行された「OSAKA POWER LOOP」ラッピング車 新設されたインフォメーションボード(森ノ宮駅) 3ドア集中運用の影響で桜島線に直通する225系5000番台 玉造駅の電車形の商業施設「ビエラ玉造」
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