大統領の象徴(1969年 - 現在)
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「大統領専用車 (アメリカ合衆国)」の記事における「大統領の象徴(1969年 - 現在)」の解説
1969年に購入されたリンカーン製の大統領専用車に乗るリチャード・ニクソン大統領と夫人のパット・ニクソン レーガン大統領が使用した1983年モデルのキャデラック・フリートウッド ジョージ・H・W・ブッシュ大統領が使用した1989年モデルのリンカーン リムジン クリントン博物館に展示されているクリントン大統領が使用した1993年モデルのキャデラック・フリートウッド ブロアム リムジン ジョージ・W・ブッシュ大統領が使用した2005年モデルのキャデラック・DTS リムジン 2009年、ホワイトハウスでの大統領専用車 日本外遊中に都内を走行中のキャデラック・DTS リムジン日本国内走行時のため日本の外交官ナンバーを装備。但し大使公用車ではないので「外」の字にマルはない ニクソン大統領は、シカゴのリーマン=ピーターソン(Lehman-Peterson)社を通じて1969年モデルのリムジンを発注した。この車には沿道の群集に応えたい場合にニクソンが上体を車外へ出せるようにサンルーフが追加され、引き込み式の取っ手やランニングボードといった装備品を備えており、これらの装備は後にヘス・アンド・アイゼンハート社製のモデルにも取り入れられた。この車は2010年現在、カリフォルニア州、ヨーバリンダのリチャード・ニクソン大統領図書館・博物館(Richard Nixon Presidential Library and Museum)に展示されている。またニクソンは、全長を7 mストレッチ、装甲板、防弾ガラスを装備し460 cubic inch(7.5 L)のV8エンジンとC-6型3速ATを搭載した1972年モデルのコンチネンタルも発注した。このモデルは、就役期間中に車体前面の部品を1978年モデルの物にまで交換されるなど幾度も改装が図られ、ジェラルド・R・フォード、ジミー・カーター、ロナルド・レーガンと3代の大統領に使用された。ちなみに、1981年の暗殺未遂事件発生の時にレーガン大統領が乗り込もうとしていたのはこの車である。この車は現在、ヘンリー・フォード博物館に展示されている。 1983年にレーガン政権は、キャデラック・フリートウッド リムジンを受領した。この大統領専用車は1983年2月にイリノイ州、ディクソンで催されたロナルド・レーガン大統領の誕生日記念パレードで初めて使用された。この車は、ターボ=ハイドラマティック(Turbo Hydra-matic)400 3速ATを備えた最後のGM社製の車であった。2010年現在、この車はカリフォルニア州、シミバレーにあるロナルド・レーガン大統領図書館・博物館(Ronald Reagan Presidential Library and Museum)に展示されている。また次のジョージ・H・W・ブッシュ大統領は、フォード・F250 ピックアップトラックから流用した460 Cu. in.、電子燃料噴射、V8エンジンとE4OD型4速ATを装備した1989年モデルのリンカーン・タウンカーの改造型を使用していた。ちなみに、このジョージ・H・W・ブッシュ政権下で納入された車両が、現在までのところリンカーンブランドが最後に納入した大統領専用車となっており、それ以後はクリントン政権、第1次ブッシュ政権、第2次ブッシュ政権、オバマ政権と4度にわたって大統領専用車が更新されているが、いずれも採用されたのはキャデラックブランドの車両である。なお、このリンカーンのうちの1台は、現在テキサス州カレッジステーションにあるジョージ・ブッシュ大統領図書館(George Bush Presidential Library)に展示されている。 1993年からスタートしたクリントン政権下では、キャデラック・フリートウッド ブロアムのプレジデンシャル・シリーズが1993年に納入された。外的脅威を最小限にするためサンルーフやランニングボードは装備されず、1993年モデルのシボレー・C2500 ピックアップトラックが使用している物と同じ454 Cu. in.(7.4 L)のシボレーV8エンジンと4L80E型4速ATを装備していた。この車は現在、アーカンソー州、リトルロックにあるクリントン大統領センター(Clinton Presidential Center)に保管されている。なお2011年現在、このクリントン大統領センターで展示されている1993年モデルのキャデラック・フリートウッドが、公開展示される最後の大統領専用車である。以降の車は、シークレット・サービスの求めに応じて安全テストに掛けられる計画になっており、最終的には破壊される予定である。 次のジョージ・W・ブッシュ政権においては、まず2001年モデルのキャデラック・ドゥビル リムジンが政権に納入され、2005年にキャデラック・キャデラック・DTSをベースにしたキャデラック・DTS リムジン(2005 Cadillac DTS limousine)に代替された。この2005年モデルは、GM製フルサイズSUV(シボレー・サバーバン、GMC・ユーコン、キャデラック・エスカレード)のプラットフォーム上に特製の装甲を施しストレッチしたDTSのボディを架装したもので、センティゴン(Centigon)社(以前のオガラ・ヘス・アンド・アイゼンハート社)により特別に製作されたモデルである。この車は2005年1月20日のジョージ・W・ブッシュの2度目の大統領就任式で初めて使用され、2009年にキャデラック・プレジデンシャル リムジンが就役した後も大統領専用車として頻繁に使用されている(プレジデンシャル リムジンが使用される際は予備として随伴する)。プレジデンシャル リムジンほどではないが重量は重く、リムジンという前後に長い車体もあって、オバマ大統領がアイルランドの米国大使館を訪れた際に車体の底が出入り口の傾斜部分に引っかかって立ち往生したことがある(特殊な車なので考慮はしていたものの僅かな計算ミスがあった模様)。
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