土木技術の粋を結集して北進とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 土木技術の粋を結集して北進の意味・解説 

土木技術の粋を結集して北進

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:30 UTC 版)

東海北陸自動車道」の記事における「土木技術の粋を結集して北進」の解説

東海北陸自動車道総延長185 kmのうちトンネル延長合計が約70 km、また橋梁の数も上下合わせて386本を数えその中で建設後回しにされてきた岐阜県美濃から富山県砺波平野にかけての区間高速道路国内最高標高となる海抜1,085 mを通る、典型的な山岳道路である。それゆえ当該区間至る所難関工事余儀なくされ、随所当時最新土木施工技術投入される事となった。その最たるものが、日本一橋脚高さを誇る鷲見橋高鷲IC - 荘川IC間)と、貫通当時日本2番目の長さ誇った飛驒トンネル飛驒清見JCT - 白川郷IC間、後述)である。 1988年昭和63年)に施行命令下された白鳥IC - 荘川IC間で、旧高鷲村鷲見川にかかる橋梁である鷲見橋設計担当した日本道路公団名古屋建設局構造技術担当者現地V字谷山襞見て度肝抜かしたという。この区間ではルート線形がR=600カーブを描くため構造的に不安定になるアーチ橋不可とされ、近辺安定した工事車両用道路確保できず長尺金属製搬入できない事から現場で打設できるコンクリート素材とする事が決まった地形的に難工事予想されるため橋脚本数抑える事とし、こうして消去法的に採用されたのが4径間連続ラーメン橋であった1997年平成9年11月より鹿島建設請負始まった工事では工期短縮工費削減環境保護のため、高強度コンクリートと高強度鉄筋使用した同社の新工法であるスーパーRC構造で「大口径深基礎」を実現したほか、作業場安全性確保作業効率上昇のためラチェット型の油圧昇降装置備えた「自昇式型枠足場」が用いられた。2年工期経て完成した鷲見橋長さ436 m、橋脚高が日本一となる118 mで、それまで日本一の座にあった与島高架橋瀬戸大橋)の79 mを大幅に更新している。 また同じ頃、隣接する全長198 mの本谷でもピー・エス(現・ピーエス三菱)の施工によって日本初張り出し架設工法による鋼板ウェブ用いたPC3径間連続ラーメン箱桁建設され軽量化による施工効率上昇工費削減実現し、こちらはその業績から土木学会田中賞受賞した。 なお、これらの橋梁設計段階にあった1990年代初頭第二東名高速第二名神高速プロジェクト動き出した頃で、それらの道路同様に山岳道路となる事が確実視されていたため、そちらに投入される可能性のある新技術を試す場として東海北陸道抜擢され経緯がある。実際に鷲見橋本谷いずれの技術両高道路採用されている。

※この「土木技術の粋を結集して北進」の解説は、「東海北陸自動車道」の解説の一部です。
「土木技術の粋を結集して北進」を含む「東海北陸自動車道」の記事については、「東海北陸自動車道」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「土木技術の粋を結集して北進」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「土木技術の粋を結集して北進」の関連用語

土木技術の粋を結集して北進のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



土木技術の粋を結集して北進のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの東海北陸自動車道 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS