四方木工区復旧工事と1回目のルート変更とは? わかりやすく解説

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四方木工区復旧工事と1回目のルート変更

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 13:05 UTC 版)

中山トンネル (上越新幹線)」の記事における「四方木工区復旧工事と1回目のルート変更」の解説

出水事故水没した四方木工区復旧するために、出水場所となった注入基地閉塞する作業が行われた。これには、注入基地360 m上部地上からボーリング行いセメントミルクおよびモルタル流し込むことで行われたその上で立坑設置したポンプからの揚水量や、隣接する高山工区ら行ったボーリング排水された量と、立坑水位変化比べることで、閉塞確実に行われ止まったことが確認された。そこでポンプ設置し排水作業行い1979年昭和54年9月17日出水事故から6か月後に排水作業完了することができた。 排水完了後、損傷していたエレベーター関係の回路復旧高圧ケーブル敷設しなおし、損傷ポンプ撤去代替ポンプ新設などの作業行い工区復旧進めた坑内点検清掃行ったが、地上から閉塞のために注入した注入剤が迂回坑に流れ込んで堆積しており、その撤去まで新潟方への掘削作業再開することができなかった。このため隣接する高山工区から導坑貫通させ、新潟方からも応援掘削行った最終的に四方木工区復旧工事完了したのは1980年昭和55年2月末のことであった。 なおこの四方木工区水没事故において水没した機材費用は、工区請け負っていた佐藤工業から公団に対して請求されたが、機材価格偽るなどして総額6億28144000円の請求額のうち約1億5000万円水増し請求であったことが会計検査院調査発覚し1981年昭和56年11月26日参議院大蔵委員会において追及を受けることになった中山トンネルのうち、四方木工区属す大宮起点106 km400 mから107 km300 mほどの区間は、高圧湧水を伴う過酷な地質条件にあることがこれまで明らかになっていた。一方で迂回坑の掘削およびその際地質調査により、本線より東側下り列車に対して右側)には良好な地質の層が存在していることも明白になっていた。地質条件の悪い区間直接掘削することも注入作業行えば可能ではあったが、工期短縮および工費節約を図るためにはトンネルルート変更行って地質良い東側本坑を移すことが有効であると考えられるようになった四方木工区水没事故きっかけルート変更方針となり、1979年昭和54年9月20日公団総裁上申され、9月27日承認されルート変更決定した地質分布分析から、106 km600 m地点において従来本坑から75 m東に移す方針決定された。この時点で、大宮方に隣接する小野上南工区105 km600 m付近まで接近してきており、その工事やり直しできるだけ少なくするように新たなルート設定する必要があった。一方で新潟方に隣接する高山工区でも、108 km130 m地点付近において半径6,000 mの曲線設定があり、それに抵触しないように設定する必要もあった。これに加えて新幹線鉄道構造規則により最小曲線半径は4,000 mと規定されており、これを順守する必要があった。 こうして、下り列車に対して半径6,000 mの曲線で右へ曲がり半径4,000 mの曲線で左へ曲がり、再び半径6,000 mの曲線で右へ曲がって元の本坑ルートへ戻る経路決定された。従来本坑より最大で85.81 m東にずれ、従来八木沢通過区間が約780 mであったところを280 mに短縮した

※この「四方木工区復旧工事と1回目のルート変更」の解説は、「中山トンネル (上越新幹線)」の解説の一部です。
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