各種規則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 04:59 UTC 版)
「ツール・ド・フランス」の記事における「各種規則」の解説
ゴール争い時の危険防止のため集団でゴールした場合、集団内(前車との差が1秒以内。2017年以降、平坦ステージに限り3秒以内)のすべての選手は集団先頭と同タイムとみなされる。同様の目的でゴール手前3km以内(2004年までは1km以内)で落車に巻き込まれたり、メカトラブルなどが発生し遅れた場合は、原則として元々その選手が加わっていた集団と同じタイムが与えられる。 各ステージには制限時間があり、基本的には「そのステージの優勝選手のタイムに対し何パーセントオーバー以内」という形で定められる(具体的な割合は優勝選手の平均速度やステージ形態などにより変化する)。基本的に制限時間以内にゴールできなかった選手はタイムオーバーによるリタイア扱いとなるが、タイムオーバーした選手が出走選手数の20%以上に及ぶ場合は主催者による救済措置が取られる場合がある(詳細はグルペットを参照)。タイムトライアルではステージ優勝者のタイムに対し、25%以上でタイムオーバーとなる。 不正行為には罰金やポイント没収、タイム加算などの各種ペナルティが課され、ゴール地点に設置されるプレスルームで配布されるコミュニケに記載され配布される。主な不正行為としては以下のものがある。落車や修理で集団から遅れた際、集団に復帰するために規定以上にサポートカーを風除けに使う、サポートカーに掴まるなど。 ゴールスプリントの際の危険行為(蛇行、斜行による走路妨害、体当たりなど) 既定以外のユニフォーム着用 山岳コースでのギャラリーによる後押し ゴールまで残り20kmを切ってからのサポートカーからの補給 スプリントポイントについては与えられるポイント数がステージの形状により変わる。ゴールでのスプリントポイントは平坦ステージの場合が最も高く以下、中位のステージ、山岳ステージ、タイムトライアルの順にポイントが少なくなる。また各ステージには中間スプリント地点が設定されているが、2010年までは「ステージ毎に概ね2ヶ所程度、3位までにポイント」というルールだったのに対し、2011年からは「各ステージ1ヶ所のみ、15位までにポイント」と大幅にルールが改められた。総合成績と異なり1cmでも先に通過した選手が高いポイントを得られるためポイント設定箇所、特にゴール前ではスプリンター同士の熾烈な争いが繰り広げられることとなる。また2015年は難易度1のステージのみポイントが改定され、スプリントステージ優勝者がより有利となるようになった。 スプリント・ポイント表 ~2010年通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位11位12位13位14位15位16位17位18位19位20位21位22位23位24位25位平坦ステージ 35 30 26 24 22 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 中位山岳 25 22 20 18 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 上級山岳 20 17 15 13 12 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 プロローグ&TT 15 12 10 8 6 5 4 3 2 1 中間スプリントポイント 6 4 2 スプリント・ポイント表 2011年~通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位11位12位13位14位15位難易度1ステージ(2015年) 50 30 20 18 16 14 12 10 8 7 6 5 4 3 2 難易度1ステージ(2011年~2014年) 45 35 30 26 22 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 難易度2ステージ 30 25 22 19 17 15 13 11 9 7 6 5 4 3 2 難易度3,4,5ステージ 20 17 15 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 中間スプリントポイント 20 17 15 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 山岳ポイントについては上り坂の勾配と長さに応じてカテゴリー超級からカテゴリー4級までの5段階に区分されており、通過順にカテゴリーに応じた山岳ポイントが与えられる。カテゴリー超級の坂はいずれも過酷な登りでありツールマレー峠、モン・ヴァントゥ、ガリビエ峠、ラルプ・デュエズ等が有名である。近年はポイント稼ぎの目的でコース前半の山岳でアタックし、最後の上りとなる山頂ゴールでは大きく後退する作戦で山岳賞を狙うケースが目立ったことから2004年からルールが改正され、最後の上り坂がカテゴリー2級以上の場合は与えられるポイントが2倍となった。このため最後まで上位集団に食らいついてゴールした方が総合優勝争いだけでなく山岳賞争いでも有利になったため、戦略にも大きな影響が出ている。 山岳ポイント表 ~2003年通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位11位12位13位14位15位カテゴリー超級 40 35 30 26 22 18 16 14 12 10 8 6 4 2 1 カテゴリー1級 30 26 22 18 14 12 10 8 6 4 2 1 カテゴリー2級 20 15 12 10 8 6 4 3 2 1 カテゴリー3級 10 7 5 3 1 カテゴリー4級 5 3 1 山岳ポイント表 2004年~2010年通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位カテゴリー超級 20 18 16 14 12 10 8 7 6 5 カテゴリー1級 15 13 11 9 8 7 6 5 カテゴリー2級 10 9 8 7 6 5 カテゴリー3級 4 3 2 1 カテゴリー4級 3 2 1 山岳ポイント表 2011年通過順位1位2位3位4位5位6位カテゴリー超級 20 16 12 8 4 2 カテゴリー1級 10 8 6 4 2 1 カテゴリー2級 5 3 2 1 カテゴリー3級 2 1 カテゴリー4級 1 山岳ポイント表 2012年~2016年通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位カテゴリー超級 25 20 16 14 12 10 8 6 4 2 カテゴリー1級 10 8 6 4 2 1 カテゴリー2級 5 3 2 1 カテゴリー3級 2 1 カテゴリー4級 1 山岳ポイント表 2017年~通過順位1位2位3位4位5位6位7位8位カテゴリー超級 20 15 12 10 8 6 4 2 カテゴリー1級 10 8 6 4 2 1 カテゴリー2級 5 3 2 1 カテゴリー3級 2 1 カテゴリー4級 1
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