初代 (J87(2R)型/HA型、2013-2019年)
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「ルノー・キャプチャー」の記事における「初代 (J87(2R)型/HA型、2013-2019年)」の解説
2013年1月市販型の情報が公開され、追って、3月のジュネーヴ・モーターショーで発表された。 ルノーとしてはコレオスに次ぐ本格的なクロスオーバーSUVとなる。コンセプトモデル時代の名称とデザインテイストを活かしつつ、5ドア化など市販向けに修正された。ベースはコンセプトモデル同様にBプラットフォームのジュークだが、ホイールハブについてはジュークがPCD114.3/5穴なのに対し、キャプチャーはクリオ(日本名:ルーテシア)と同じPCD100/4穴と異なっている。全長はジュークよりも更に15mm短くなり全長4,120mm×全幅1,770mm×全高1,570mmとなる。SUVではあるが、Bセグメントのニーズを求めるユーザーの嗜好と10%前後といわれる価格上昇を熟慮し、4WDは設定されない(後述のロシア仕様を除く)。 エクステリアはクリオにも似た迫力あるフロントマスクと力強いフォルムを採用。10色のボディカラーとボディカラーと同じ10色のルーフカラー、そして5種のルーフデカール(未選択も可能)の中から自由に組み合わることが可能である。デザインはコンセプトモデル同様、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーが全体を執りまとめた。キャプチャーにおいては、6つのライフシーンを反映させたルノーの新デザインアイコン「サイクル・オブ・ライフ」の2番目にあたる「EXPLORE(冒険)」の役割を担うべくデザインされた。尚、カラーとマテリアルの選定にはBMW/MINIから転籍した日本人スタッフの渡邉加奈が携わっている。 インテリアにはグレードにより、ルノーが特許を取得済の「ジップシートクロス」を採用した。これにより、ジッパーとベルクロ(面ファスナー)を開閉するだけでシートカバーのように季節や好みに応じての着せ替えが可能となっている。「ジップシートクロス」は計8種が用意され、ユーザーの好みで選択が可能であり、家庭用洗濯機での丸洗いも可能。リヤシートの基本骨格については空間効率を追求した結果、スライド機構の備わるモデュスのものが流用されている。 メカニズムについては、主要部分をクリオからの流用としつつも、重心の上昇や重量増に対応すべく、フロントサスペンションにはカラーを入れてロードクリアランスを増加し、リヤサスペンションをクリオエステートから流用している。エンジンは0.9Lと1.2Lのガソリン(後者は出力特性により2種存在)と1.5Lのディーゼルを用意。し、エンジンによりゲトラグ製の6速EDCを組み合わせる。 韓国では2013年3月開催の第9回ソウルモーターショーで傘下のルノーサムスンブランドより「QM3」として発表され、同年下半期に発表予定とされ、同年12月に正式発表された。 2014年4月20日、北京モーターショーに出品され、中国市場でも2015年より販売開始することを発表、その後2015年4月より販売を開始した(車名の中国語表記は「卡缤」)。グレードは「标准版」「舒适版」「豪华版」の3種。 2016年3月30日、ロシア仕様(HA型)が発表された。極寒地での使用を考慮し、メカニズムの大半をダスターからの流用としたため、全世界で販売されるキャプチャーの中で唯一、ロッキングファクター付きのセンターデフ式4WDを採用し、ローターも5穴になり、ホイールベースとフロントマスク、および全長/全幅/全高が異なる、エンジンは1.6Lと2.0Lガソリンの2種で、トランスミッションは5MT/6MT、6AT、エクストロニックCVTの4種が設定されるなど他国仕様との相違点が多い。また、車名は読みこそそのままだが、ロシア語でグッドルッキングを指す「Красивый」、コンフォートを指す「Комфорт」、クオリティを指す「Качество」のそれぞれの頭文字「K」を採り入れた「KAPTUR」に換わる点が他国仕様と異なる。 同年8月2日にはブラジル仕様、2017年9月22日にはインド仕様が発表された。いずれもおおむねロシア仕様に準じた設計となっている。 生産はQM3とともに、そのほとんどがスペインにあるバリャドリッド工場で行われるが、ロシア仕様はロシアのモスクワ工場、ブラジル仕様はパラナ州のサンジョゼドスピニャイス工場、インド仕様はタミル・ナードゥ州のオラガダム工場で生産される。
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