市販型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/15 16:50 UTC 版)
「マツダ・ルーチェロータリークーペ」の記事における「市販型」の解説
市販型のボディサイドにも「RX87」のエンブレムが装着され、ショーモデルの直系であることをさり気なくアピールしていた。655cc×2ローターの13A型ロータリーエンジンは126馬力を発揮し、最高速度は190km/hと公表され、カタログでのキャッチコピーは「ハイウェイの貴公子」であった。バリエーションはスーパーデラックス(175万円)と、デラックス(145万円)の二種類があった。120万円前後であったトヨタ・クラウンハードトップなどの上級モデルより一段高価で、まだハンドメイドであったいすゞ・117クーペの172万円に匹敵した。 117クーペはレシプロエンジン(DOHCではあったが)・後輪駆動・後輪リジッドアクスルなどのオーソドックスな機構を持ち、機構的には他のいすゞ乗用車との互換性が高かったが、それに対してルーチェロータリークーペは前輪駆動など当時としては意欲的な新機構を満載した。その結果ルーチェセダンはもとより他のロータリーエンジン車との互換性が乏しくなり、ルーチェロータリークーペは独自の存在であった。内装も伝統的なウッドパネルと完備した計器類を持つ117クーペに対し特徴に乏しく、ドア内張りなど細部のデザインはイタリアンデザインよりも既存のマツダ乗用車のものに近かった。なお、セダンと比較すると全長で215mm、ホイールベースで80mm大きい。機構的にはチェーン駆動式オイルポンプ、水冷式オイルクーラー、ラバー・イン・トーションバーの前輪スプリングが特徴的であった。
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