ていちょう‐こうち〔テイテウカウチ〕【低潮高地】
低潮高地
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低潮高地(ていちょうこうち、low-tide elevation)は、自然に形成された陸地で、低潮(干潮)時には水面上にあるが、高潮(満潮)時には水中に没するものである。海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS、国連海洋法条約)第13条で規定されている。
- ^ a b c 海洋法に関する国際連合条約 (PDF) 外務省
- ^ a b c 稲本守「南シナ海紛争に関する仲裁裁判所裁定」『東京海洋大学研究報告』第13巻、東京海洋大学、2017年2月、65-75頁、CRID 1050001202570024704、ISSN 2189-0951。
- ^ “PH-CN-20160712-Award: PCA Case No.2013-19 in the matter of The South China Sea Arbitration (The Republic of The Philippines - The People's Republic of China)” (PDF) (English). 常設仲裁裁判所. 2018年1月17日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Latest developments : Maritime Delimitation and Territorial Questions between Qatar and Bahrain (Qatar v. Bahrain) International Court of Justice
- ^ a b 吉田靖之 【解説】「中国の南シナ海に対する主張に関する米国国務省報告書」 海上自衛隊幹部学校 戦略研究会[リンク切れ]
- ^ Latest developments : Sovereignty over Pedra Branca/Pulau Batu Puteh, Middle Rocks and South Ledge (Malaysia/Singapore) International Court of Justice
低潮高地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:50 UTC 版)
低潮高地(英語:low-tide elevation)とは、低潮時には海面上に露出するが、高潮時には水没する岩礁(干出岩)・砂州のことで、国連海洋法条約上、領海も排他的経済水域 (EEZ) も有さない。ただし、自国のEEZ内であればその国が建造物を建設することができる。中国は現在、南沙諸島内で3か所の低潮高地およびその周辺の珊瑚礁を大規模に埋め立て人工島を建設しているが、どれも中国のEEZ内ではない。 常設仲裁裁判所は、2016年7月12日、ヒューズ礁、ガベン礁(南礁)、スビ礁、ミスチーフ礁、セカンド・トーマス礁が国連海洋法条約上の「低潮高地」であるとの裁定を下した。またミスチーフ礁およびセカンド・トーマス礁は、フィリピンのパラワン島を起点とする排他的経済水域および大陸棚に含まれることに加え、ガベン礁(南礁)の低潮位線がガベン礁(北礁)およびナムイエット島の領海基線とすることが可能であるということ、ヒューズ礁の低潮位線がケナン礁およびシンコウ島の領海基線とすることが可能であるということ、スビ礁の低潮位線がティツ堆のサンディー砂堆の領海基線とすることが可能であるという裁定も下した。 名称英語名中国語名実効支配備考ミスチーフ礁 Mischief Reef美済礁 中国 1994年までフィリピンが実効支配していたが、中国が占拠して建造物を浅瀬に構築したことを1995年2月フィリピンが公表。2015年初めから環礁の西環沿いを大規模に埋め立て、CSISの分析では埋め立て面積が約5.58 km2となり、最近は環礁の南口の拡幅をしており、環礁周辺で中国軍艦船も見受けられることから、将来的に埋め立てられたミスチーフ礁が海軍基地になると予想されている。3,000メートル級の滑走路や多数の施設が建設され、完成している。 セカンド・トーマス礁 Second Thomas Shoal 仁愛礁 フィリピン 1999年にフィリピンが派兵して駐留。 スビ礁 Subi Reef渚碧礁 中国 1988年3月に中国がベトナムから武力奪取。浅瀬にレーダーサイトを建設。2014年7月から人工島造成のために主要な埋め立てが開始され、CSISの分析では埋めて面積が約3.95 km2となっている。2015年10月に着工した灯台(高さ55メートル)が完成し、2016年4月からジョンソン南礁、クアテロン礁に続いて運用を開始した。3,000メートル級滑走路や多数の施設が建設され、完成している。 ヒューズ礁 Hugh Reef東門礁 中国 1988年3月に中国がベトナムから武力奪取。浅瀬に建造物が構築されて軍隊が常駐。2014年夏から人工島の造成・浚渫工事が開始され、CSISの分析では面積が約0.08 km2となっている。ベトナム国営紙によると、2016年4月に記者が船で近づき取材し、複数のレーダーアンテナ、通信用とみられる鉄塔型のアンテナの存在を撮影して確認した。 エリカ礁 Erica Reef簸箕礁 マレーシア 1999年6月にマレーシア海軍がインベスティゲーター砂州とともに建造物を構築し、兵員を駐在させた。
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