ヴェネツィア共和国のドゥカート金貨とは? わかりやすく解説

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ヴェネツィア共和国のドゥカート金貨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/24 09:08 UTC 版)

ドゥカート」の記事における「ヴェネツィア共和国のドゥカート金貨」の解説

1200年代ヴェネツィア貿易は、東方から買い付け物品アルプス以北販売するという形態であった。彼らはこの買い付けの際にビザンツ帝国金貨使用していたが、ビザンツ皇帝ミカエル8世パレオロゴス1282年シチリアの晩祷呼ばれる暴動支援した結果ヒュペルピュロン価値低下した。これは、繰り返されるヒュペルピュロン価値低下一例過ぎず1284年ヴェネツィア共和国大評議会イタリア語版英語版)は純金製の独自の硬貨発行する事でこれに対応したフィレンツェ共和国ジェノヴァ共和国どちらも1252年金貨発行フィレンツェのフィオリーノ金貨と、ジェノヴァのジェノヴィーノ金貨英語版))しており、特にフィオリーノ金貨ヨーロッパ金貨スタンダードになっていった。ヴェネツィアは彼らのドゥカートをフィオリーノのサイズ重量準じたものにしたが、両国度量衡制度が異なっていた為、重量には僅かに差が有ったヴェネツィアドゥカートは99.47%純度の金を3.545グラム含んでいたが、これは当時冶金技術精製できる最高峰純度であったドゥカート金貨ドゥカート銀貨に、突き詰めればビザンツ銀貨由来する表面には、ヴェネツィア共和国守護聖人である聖マルコ御前ひざまずくドージェの姿が示されている。聖マルコ福音書を手にしており、ドージェにゴンファローネ(英語版)を授けている。左側の銘"S M VENET"は"Sanctus Marcus VENETI"(「ヴェネツィアの聖マルコ」の意。)の頭字語で、右側の銘"MICAEL STEN"はドージェの名前(ミケーレ・ステーノ(英語版))を表している。名前の隣には、彼の称号DVX示されている。裏面には、星々背景に立つキリストの姿が楕円枠内描かれている。裏面の銘はルッジェーロ2世ドゥカート刻印されているものと同様である。 後継ドージェ達もドゥカート鋳造続け手を加えたのは表面の彼らの名前だけであった1400年代ドゥカート価値銀貨換算124ヴェネツィアソルドと安定していた。この事からドゥカートという単語次第に、金貨そのものだけでなく、この量の銀貨を表す言葉としても使われるようになった。しかし、1567年イングランド王国スペイン帝国衝突より金価格騰貴し、この均衡崩された。この時点で、ドゥカートは"ducato de zecca"(「造幣所ドゥカート」の意。)と呼ばれており、これが短縮して"zecchino"、更に転訛して"Sequin"と呼ばれるようになったレオナルド・ロレダン新たに2分の1ドゥカート鋳造し彼の次代ドージェであるアントニオ・グリマーニ(イタリア語版)は更に4分の1ドゥカート105ドゥカートなどの多様な硬貨鋳造行ったこうした硬貨全て1284年の元々のドゥカートデザイン重量受け継いで作られていた。西洋鋳造貨幣において鋳造時期刻印一般的になった後も、ヴェネツィア1797年ナポレオン・ボナパルトへの降伏まで日付の刻印が無いドゥカート鋳造続けた

※この「ヴェネツィア共和国のドゥカート金貨」の解説は、「ドゥカート」の解説の一部です。
「ヴェネツィア共和国のドゥカート金貨」を含む「ドゥカート」の記事については、「ドゥカート」の概要を参照ください。

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