マクナマラ家の人々が有罪の答弁をして罪を認める
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「ロサンゼルス・タイムズ爆破事件」の記事における「マクナマラ家の人々が有罪の答弁をして罪を認める」の解説
取引が、マクナマラ兄弟の前に提出された。ジェームズは最初、兄を自由の身にしない司法取引を承諾することを拒絶した。しかしダローが彼に、兄弟が2人とも有罪の答弁をして罪を認めたときに限って解決は可能である、と語ると、ジェームズは同意した。ダローは、AFLの代理人を呼びにやった。ショックを受けたこの労働組合の指導者は、ダローが彼に、弁護側にはほとんど勝ち目が無いということを納得させるまで、合意を受け入れることを拒絶した。 ダローは、司法取引(というよりもむしろ公開の法廷で犯行を認めること)だけが必要であることを希望していた。しかしロサンゼルスの雇用者らは、弁護側弁護士ハリマン(Harriman)が選挙日(12月5日(火曜日))に市長アリグザンダーをこてんぱんにやっつけることを心配した。もし公開の法廷で犯行を認めることがあれば、ハリマンの信用を傷つけ、彼の勝利を阻み、そして雇用者らは強く求めるであろう。 11月28日(火曜日)に、弁護側の立場は、さらに弱くなった。ダローが、陪審員賄賂罪未遂で訴えられたのである。弁護側チームの主調査者が陪審員賄賂罪容疑で逮捕されたし、ダローが金を公然と手渡ししているところを目撃されていた。ダロー自身が信用失墜に瀕しているために、弁護側の単なる司法取引に対する望みは、尽きた。1911年12月1日(金曜日)に、マクナマラ兄弟は、一転、公開法廷で罪状を認めた。ジェームズは、自分が1910年10月1日(土曜日)に爆弾をセットし、『ロサンゼルスタイムズ』ビルを破壊した謀殺をみとめた。ジョンは、初めて法廷に足を踏み入れ、12月25日(月曜日)のルウェリン・アイアン・ワークスの爆破を命令したことを認めた。ジョンは後にインタビューアーに、ダローはマクナマラ兄弟を世論から隔離させていた、と語った。彼は、彼らが、もし公衆がどれくらい自分らの味方であるか知っていたならば、司法取引を承諾したはずである、と主張した。 判決審問(sentencing hearing)で、ジム・マクナマラの告白が法廷で読み上げられた: .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}わたし、ジェームズ・B・マクナマラは、ここまで謀殺の罪状を認めて、この事実を述べたいと願っている:1910年9月30日午後5時45分に、私は、タイムズ・ビルディングの一部、インク・アリ(Ink Alley)に、翌日午前1時に爆発するようにセットされた、80パーセントのダイナマイト16本をふくむスーツケースを置いた。ビルディングを損傷させ、所有者らを怯えさせることが私の意図であった。私は、これらの不運な男らが生命を落としたことをこころから遺憾に思う。もし私の生命を与えることが、彼らを元に戻すならば、私は喜んででそうする。ところが実際は私は、第一級謀殺の罪状を認めるに際して、自分の生命を国家の両手にゆだねている。 裁判官ボードウェルは、彼らはタイムズの労働者を傷つける意図はなかった、という弁護側主張を拒絶した: 80パーセントのダイナマイトを16本、ビルディング内に置き、その中で印刷者として多くの場所でガスが燃えているのを知っていて、多くの同胞である人間があくせく働いているのを知っている人がもしいるとすれば、その人は同胞である人間の生命をなんとも思っていないに違いない。彼は心底から謀殺犯であったに違いない。 判決を言い渡した後、裁判官ボードウェルは、司法取引を成し遂げるときリンカーン・ステフェンズスの役割を最小化する長い声明を出した。ボードウェルは、訴追側は長い間司法取引を求めたが、ジェームズの、兄を自由の身とするという主張を承諾することはできなかった、と書いた。裁判官は、行き詰まりを真に打開したのは、弁護側に雇われた探偵バート・フランクリンの、陪審員賄賂罪未遂容疑での逮捕であった、と述べた。賄賂罪未遂によって、弁護側がどれくらい死に物狂いであるのかが明らかになり、彼らはジョンのの実刑を承諾せざるをえなかった。
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