プログレス-MS
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プログレス-MSはプログレス-Mの後継機で、2015年12月21日に打ち上げられた。以下のような改良が施されている。 衛星放出用の外部区画が新たに追加された。放出区画には4つのコンテナが備えられている。 ISSとのドッキング機構にバックアップのモーターが追加され、冗長性が向上した。 貨物区画に保護パネルが追加され、スペースデブリや宇宙塵に対する防御が改善された。 ロシアの中継衛星ルチ(英語版)を経由して、地上局の見通し範囲内になくても制御やテレメトリが行えるようになった。 GNSSを用いた自律航法により宇宙機がリアルタイムで軌道要素を決定できるようになり、地上局での軌道要素決定が不要になった。 ISSとの直接無線データ通信によりリアルタイム相対航法が可能になった。 ドッキング操作用のTVカメラの性能を向上するため新型のディジタル無線システムが搭載された。 ウクライナ製のChezara Kvant-V 無線システムとアンテナ/フィーダーシステムが ロシア製のUnified Command Telemetry System (UCTS) に換装された。 ドッキングシステムがウクライナ製のクルス A からディジタル化されたロシア製のクルス NA に更新された。 スラスターが1基配置から4基配置になり冗長性が向上した。 ヘッドライトがLEDに変更された。 ウクライナとの関係悪化を受けて細部の部品も含めてウクライナの関与が排除され、完全にロシア製となっている。
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プログレスMS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 10:01 UTC 版)
改良型補給船の次のシリーズが改良型プログレスMを置き換えた。このシリーズの最初の宇宙機となるプログレスMS-01は2015年12月21日にISSに向けて打ち上げられた。TGCの外面のコンパートメントに4つの発射コンテナを設置する予定であり、その助けを借りて1辺10cmの標準CubeSat衛星を最大24個を放出できる、追加の外部コンパートメントがあることでこれまの補給船のシリーズとは異なる。打ち上げはソユーズUないしソユーズ2.1aロケットが使用される。 改良された宇宙機は貨物に対するスペースデブリや微小隕石に対する防護が追加されている。フォールトトレラント性を向上するために、ドッキング機構および密閉部分に2重の電気モーターが設置されている。 飛行管制と航法システム、搭載無線システム、ドッキングと内部行こうシステムおよびビデオシステムなどの貨物船の接近とドッキングも担当する、地上管制施設との通信のためのメインの機上システムは近代化されている。 アンテナフィーダーを備えたКвант-В(Kvant-V)機上無線システムは、新しいEKTS統合コマンドテレメトリーシステムに置き換えられた。クルス接近およびドッキング装置に変えて、プログレスMSには新しいクルスNAが搭載された。 2018年5月11日、S.P.コロリョフ ロケット&スペース コーポレーション エネルギアの航法センターは最大500 kgの貨物を軌道に届け、地上に持ち帰ることのできるソユーズ宇宙船の無人バージョンの作成に関する作業について報告した。 RIAノーボスチからの情報によれば、このソユーズはプログレス補給船に基づいて作成され、機器・組み立てコンパートメントおよび燃料コンパートメントが残される。 2021年4月14日、ロスコスモスのTVチャンネルの番組 Космическая среда № 325(「宇宙環境No.325」)で、翌年のプログレス補給船のISSへの単回飛行計画のテストの可能性が報じられた。 2021年7月12日、ロスコスモスはプログレスMS-17飛行プログラムの実行中に、エネルギアの専門家がTsNIIMashミッションコントロールセンターのメインオペレーショングループの制御下でISSとの有望な単軌道自律ランデブースキームの要素を検討し始めたことを報告した。 2021年7月26日、ピアースモジュールとともにプログレスMS-16宇宙機がISSのズヴェズダモジュールから離脱した。燃え尽きなかった部分は、太平洋の船の航行がない海域に落下した。
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