プライバシー侵害や名誉毀損の投稿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 01:12 UTC 版)
「ウィキペディア日本語版」の記事における「プライバシー侵害や名誉毀損の投稿」の解説
芸能人や著名人などの記事において誹謗、中傷などの名誉毀損的記述がなされたり、著名人に加え一般人についても、本人や家族、親類に関する非公開の個人情報、不祥事などを書き込んだりして他者のプライバシーを侵害する投稿がなされることがある。 こうした傾向は対外的なものであるとは限らず、ウィキペディアの利用者が他の利用者の実名やそれに類するものの記載をし、その結果、無期限の投稿ブロックを受けるといった事態も発生している。 また、刑事事件の関係者の実名やプライバシーが書き込まれることも多い。英語版などでは問題とされていないが、日本語版では日本法との兼ね合いからほとんどの場合削除となる(Wikipedia:削除の方針#ケース B-2:プライバシー問題に関してを参照)。 存命中の人物や活動中の組織に対する誹謗中傷(であると当人・関係者から指摘される)に類する加筆に対し、項目本人・当該団体から訂正の申し入れが、該当ページのノートページやWikipedia:連絡先にたびたび寄せられるようにもなった。書き手は正義の告発を意図していると見られる場合もあるが、日本においてはたとえ事実であっても社会一般に広くに認識されていること以外は名誉毀損とされる虞があり訴訟リスクが高いため、対応に苦慮することになる。以下は実例。 産経新聞論説委員の古森義久は自身の記事中の中傷的記述について、自身のブログで「(ウィキペディアが)私の日ごろの言論が嫌で嫌でたまらない左翼分子の誹謗のフォーラムとなっている」と批判した。 脳科学者の茂木健一郎は自著でウィキペディアを「内容が充実した便利なサイト」として紹介しているが、自身や養老孟司の記事についての問題点をそれぞれのノートページで訴え、そのことを自身のブログでも紹介した。 クライン孝子は、自分に関する誤記を訂正しようとして作成したアカウントが「本人の宣伝となる」という理由で無期限ブロックを受け(ブロック理由は本人証明の記述が「パスワードの公開」とされたため。削除提案を参照)、ウィキペディアを「匿名記述が可能である故の限界か」「八卦見の感覚で見なければならないようだ」「提訴しようか」とブログで批判している。 小谷野敦もやはり誤記訂正を「宣伝」「荒らし」「本人である保証がない」とされ、アカウントが1か月ブロックされる。 物理学者の大槻義彦は、自分の項目に“スカラー電磁波は静電気のことと答えた”とオカルティストに書き込まれた(実際には「そんなものは物理学のどこを探してもありはしない、強いて言えば静電気の類だろう」と答えている)。このため、「放置できない。不必要な項目を全面削除して凍結するか項目すべてを削除するかを検討中」とコメントしていた。 イオンド大学からは“関係者”を称する人物により法的措置を予告しての抗議申し入れがなされ、これにより同団体に不都合な部分が削除される事態になった(ちなみに同団体がディプロマミルであることは周知の事実)。
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