フライブルク大学教授就任とは? わかりやすく解説

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フライブルク大学教授就任

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:40 UTC 版)

マルティン・ハイデッガー」の記事における「フライブルク大学教授就任」の解説

1928年2月25日ハイデッガーフッサール後任としてフライブルク大学教授招聘され就任したマールブルク大学ハイデッガー退職大学にとっての損失であり、招聘を断るよう文部省などへ働きかけたが、ハイデッガーフライブルクからの招聘受けたハイデッガーがかつて寄宿生活を送ったコンスタンツのコンラディハウス院長マテウス・ラングからの祝辞への返信で「私は、うれしくかつまた感謝の念をこめて、コンラディハウスにおいてはじまった私の勉学の日々思いおこしては、すべての私の試みがいかに強く故郷の土に根づいているかを、いよいよまざまざと実感しております」「哲学するとは、畢竟初心者のほかの何者でもないことの謂いなのです。しかし、私たち小人たるにもかかわらず、おのれみずからに内なる忠実保ちつづけ、そこから精進しようと努めるならば、そのわずかな行為も、良きものとなるにちがいありません」と書いた。 1928年から1929年にかけての冬学期フライブルク大学で「哲学入門」を講義1929年4月スイスダボス新カント派エルンスト・カッシーラーとのダヴォス討論行い、「神に存在論はない」「存在論を必要とするのは有限者だけである」と語った。この討論にはルドルフ・カルナップ参加しており、ハイデッガー全て物理学的用語で表現する可能性について話すとハイデッガー賛同したという。 1929年学期、「ドイツ観念論現代哲学的問題状況」を講義フィヒテ知識学読解1929年、「カント形而上学問題」を刊行同年、「根拠本質について」をフッサール生誕70周年記念論文集寄稿同時に出版された。1929年7月24日フライブルク大学講堂で「形而上学とは何か」公開就任講演同年単行本としてボンのフリートリヒ・コーヘン社、のちヴィットリオ・クロスターマン社から刊行第5版以降ハンス・カロッサ献呈されている。 1929年9月ハイデッガーボイロン修道院連れ立った愛人エリーザベト・ブロッホマンへ手紙このように書いている(文中の「ボイロン」とはボイロン修道院指し現存在真理を表すメタファーとされている)。 人間現存在過去というものは、無ではなくて私たち深淵へと成長するときに繰り返しそこへと帰っていくところなのです。しかし、この帰還はけっして過ぎ去ったものを継承することではなく、それを変貌させることなのです。ですから、私たちには今日カトリシズムプロテスタンティズムは、どうしても嫌悪すべきものとなってしまうのです。けれども、<ボイロン>ー私は簡潔にそう呼ぶことにしますーは、何か本質的なものとなる種子として生育していくでしょう。 — エリーザベト・ブロッホマンへの1929年9月12日手紙 1929年から1930年にかけての冬学期フライブルク大学で「形而上学根本諸概念世界-有限性-孤独」を講義した。この講義ではオスヴァルト・シュペングラー西洋の没落』を踏まえて現在の貧困政治的混乱学問無力、危険のないところでの全般的な満腹した安楽いたるところにあるなか、人間理想偶像しがみつくことでなく、「人間の内なる現存在自由に解放すること」によって「自己封鎖解除」と「決断」が呼び求められる語った

※この「フライブルク大学教授就任」の解説は、「マルティン・ハイデッガー」の解説の一部です。
「フライブルク大学教授就任」を含む「マルティン・ハイデッガー」の記事については、「マルティン・ハイデッガー」の概要を参照ください。

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