ピアノ協奏曲第15番とは? わかりやすく解説

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モーツァルト:ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調

英語表記/番号出版情報
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.15 B-Dur K.450作曲年1784年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro1030秒 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Andante6分00 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Allegro8分00 No Image

作品解説

2007年12月 執筆者: 稲田 小絵子

 作品完成1784年3月15日ヴィーンでのモーツァルト人気高まっていた時期である。初演は、当時モーツァルト夫妻住んでいたトラットナーホーフ(出版業者トラットナーの建てた館)にあるカジノにおいて、モーツァルト主宰の「トラットナー・カジノ演奏会」の2回目にあたる3月24日予約演奏会にて。
父宛の書簡には、第15番第16番も共に「汗をかかされる協奏曲」であるが、「むずかしさの点では変ロ長調〔第15番〕の方が上」であると記されているように、この作品技巧的華やかさ前面押し出しており、花形スターのような地位にあった大人気モーツァルト聴衆拍手喝采浴びたであろう場面彷彿とさせるまた、管楽器効果的に使用されているのもこの作品特徴である。
両端楽章にはモーツァルト自身によるカデンツァ残されている。

第1楽章アレグロ変ロ長調4/4拍子協奏ソナタ形式独奏ピアノは、その入り主題ではなく即興的な序奏で始まることから予感されるように、楽章全体わたって華やかなパッセージ繰り広げることに専念している。
第2楽章:[アンダンテ]、変ホ長調3/8拍子変奏形式旋律主題2つ変奏コーダから成るピアノ主題を受け持つこともあるが、アルペジオ音型で背景を飾ることが多い。主題旋律そのもの変奏よりも、むしろこうしたピアノ華麗な装飾によって展開される楽章である。
第3楽章アレグロ変ロ長調6/8拍子ロンド・ソナタ形式急き立てられるような勢いで進行するピアノ技巧的パッセージが目立つロンド・フィナーレ。フーガ風の部分出現することも注目に値する


ピアノ協奏曲第15番 (モーツァルト)

(ピアノ協奏曲第15番 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 07:09 UTC 版)

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ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K. 450 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したピアノ協奏曲である。

概要

1784年3月15日ウィーンで自身が演奏する目的で作曲され、初演は同年の3月24日に行われた。本作からモーツァルトは、それまでのピアノ協奏曲のあり方を刷新し、自己の芸術的な欲求を打ち出したピアノ協奏曲を作曲するようになった。モーツァルトは本作から第17番までの3曲を「大協奏曲」と呼んで第14番と区別しているが、本作はピアノのテクニックや表現上の可能性の拡大が試みられているだけでなく、オーケストラの編成が増強され、オーケストラに独立した役割を与えている。

またモーツァルトは、父レオポルトに宛てた手紙の中で本作と第16番を比較して、

2つとも、ひと汗かかせる協奏曲だと思います。でも、難しさという点では変ロ長調の方がニ長調以上です。[1]

と記しており、モーツァルト自身この作品の難易度の高さを指摘している。

楽器編成

独奏ピアノフルート(第3楽章のみ)、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、弦五部

曲の構成

全3楽章、演奏時間は約24分。なお、モーツァルトは第2楽章の大部分を完成した後に根本的に作り直しており、その作り直す前の初稿が存在する(詳細は新モーツァルト全集の校訂報告より)。

脚注

  1. ^ Hutchings (p. 290)
  2. ^ Mercado, Mario R.; Zaslaw, Neal (June 1999). “Book Review: Mozart's Piano Concertos: Text, Context, Interpretation by Neal Zaslaw”. Notes. Second Series (Music Library Association) 55 (4): 879–883. doi:10.2307/899584. JSTOR 899584. 

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