ピアノ・ソナタ 第8番 ニ長調とは? わかりやすく解説

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モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第8(9)番 ニ長調

英語表記/番号出版情報
モーツァルトピアノ・ソナタ 第8(9)ニ長調Sonate für Klavier Nr.8 D-Dur K.311 K6.284c作曲年1777年  出版年1781年  初版出版地/出版社: Heina 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro con spirito 4分30秒
2 第2楽章 Mov.2 Andante con espressione 5分30秒
3 第3楽章 Mov.3 Rondeau: Allegro 6分00

作品解説

2009年10月 執筆者: 岡田 安樹浩

このソナタは、K.309と同様にパリへ向かう途中滞在したマンハイムにて、1777年10月から11月にかけて作曲されたと考えられる自筆譜は、現在ポーランドクラコウ図書館保存されている。
このソナタ作曲された経緯について、新モーツァルト全集ミュンヘンのフライジンガー家の2人娘ユリアーナとヨゼファのために書かれたものである可能性示唆している。一方、K.309よりもこのソナタのほうが若干早く成立したという論に基づいて、このソナタマンハイムのカンナビヒの娘ローザのために作曲されたものであるという説もある。
いずれにせよ、両ソナタ同地同時期に作曲されたことは、資料的にも様式的にも確かなことである。

第1楽章 二長調 4分の4拍子 ソナタ形式
K.309と同様、オーケストラトゥッティのような力強い開始と、それに呼応して弱奏の軽快メロディー流れだす。属調の副次主題(第17小節~)はレガートスタッカーによる順次下行音型の対比特徴的である。
後半部分(第40小節~)は、前半部分締めくくる2度下行音型の連鎖ゼクエンツ風に続きホ短調ロ短調経てト長調副次主題下行音型があらわれる。16分音符連鎖による移行パッセージ(第66小節~)の後、まず副次主題主調再現される(第79小節~)。主要主題はようやく第99小節回帰し前半同様に2度下行音型によって静かに楽章閉じる。

第2楽章 ト長調 4分の2拍子
冒頭主題11小節反復記号によって繰り返されるが、全体はK.309と同じくエピソード主題をもつ変奏曲の形を取っているが、その変奏はとても控え目なものとなっている。属調のエピソード(第19小節~)、冒頭主題回帰(第39小節)の後、エピソード主題主調(第53小節~)であらわれる。第75小節でふたたび冒頭主題回帰し装飾的な変奏旋律オクターヴ化と伴奏音域拡大による充実した響きの中で楽章閉じる。

第3楽章 二長調 8分の6拍子 ロンド
このソナタ終楽章ロンドであり、K.309とまった構成同じくしている。
前打音装飾をともなう軽快主題によるロンド音階連続長いクープレ主題など、即興的なパッセージ多く含む点もK.309と極めて類似している。
3度目ロンド主題回帰直前には、通常記譜されない即興演奏されるアインガングが、実際に書かれている点は、演奏慣習等を含めたさまざまな視点からも、興味深いのである


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