ビーティヒハイム旧市街
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 19:57 UTC 版)
「ビーティッヒハイム=ビッシンゲン」の記事における「ビーティヒハイム旧市街」の解説
ビーティヒハイムの最も重要な建築が、ホルンモルト邸である。これは南ドイツで最も良好な状態で保存されているルネサンス様式の民家の1つである。この建物は1535年/36年にゼバスティアン・ホルンモルト(父)によって建設された。特別な見所は、ルネサンス時代の屋内の彩色である。この建物には現在、市立博物館が入居している。 ビーティヒハイム市(1974年末まで)および合併後(1975年から)のビーティヒハイム=ビシンゲン市の市庁舎は、1507年に建造された。18世紀から前面にからくり時計が取り付けられている。これは、通常の時計に現在の月齢を示すディスクが取り付けられている。1546年に建設されたビーティヒハイムの学校は、2000年から2002年に完全に修復された。この建物は現在、音楽学校および市民大学野甫か、様々なイベント会場や飲食店として利用されている。 旧市街全域が数多くの木組み建築に彩られている。既述のホルンモルト邸の他、ラテン語学校(1476年建造)やフィジカート(1568年建造)が優れている。エルベ川からボーデン湖に至るドイツ木組みの家街道がビーティヒハイム=ビシンゲンを通っている。 1506年に建設されたビーティヒハイム城は、ヴュルテンベルクのアムト役所として利用された。この建物は、ビーティヒハイムがヴュルテンベルクのアムト都市に昇格した結果である。1542年に現存する状態に増築がなされた。1707年の火災後、5年間でこの城館は再建された。19世紀から千年紀の変わり目まで、税務署がこの建物に入居していた。4年間かけての改修(2000年 - 2003年)後、この城館はカルチャーハウスとして利用されている。 中世の都市防衛施設はかなりの要素が現存している。都市防衛の北東の隅櫓として利用された、15世紀に建設された、空中回廊を持つプルファー塔(火薬塔)はその1つである。この塔の都市に向いた側は大きく開いており、このためこの塔は敵に征服された後、都市に対する要塞として利用することができない。市は、1821年にこの塔を無用のものであると判断して隣のパン屋ヨハン・クリストフ・ミュラーに売却したが、最終的には1950年にミュラーの子孫から再び買い戻した。このためプルファー塔は一般には「ベッケンミュラース・トゥルム」(パン屋のミュラーの塔)とも呼ばれている。 1463年から1467年に周辺で最初の石橋としてマルクグレーニンゲンの教会建築家アーベルリン・イェルクの指導で建造された旧エンツ橋はエンツ川とメッター川の合流地点に架けられた。この橋は、当時躍進中であったこの街の交通の魅力を強化した。橋を利用するための通行税の一種である「ブリュッケンゲルト」の助けにより、莫大な建造費や維持費はまかなわれていた。この橋は、1945年に退却するドイツ軍によって爆破されるまで、エンツ川の度重なる洪水に耐えた。この橋は戦後すぐに再建された。古いエンツ橋は、メッター川部分のアーチだけが遺されている。 旧市街の北端に位置する福音主義市教会は1400年頃に城内礼拝堂の祭壇の上に建設された。教会の北面に接するビーティヒハイム城のベルクフリートは鐘楼として利用された。この教会は1496年に教区教会としての役割をペータース教会(現在の墓地教会)から引き継いだ。1542年に城の塔が倒壊したことで、市教会は一部が破壊された。その後身廊が拡張された。1891年/92年にハインリヒ・ドルメッチュ(1846年 - 1908年)によってゴシック化されたが、1972年から1974年に元に戻された。 市教会の隣に地主の中央(城内)ケルター(ブドウ搾り所)がある。1542年の塔の崩壊により破壊された後、現在の大きさに拡張された。1762年に落雷による火災で焼失した直後、4基のブドウ圧搾機のためのトラス構造を有する寄棟造で、内部に支柱のないケルターが建設された。1983年/84年に改修と、イベントスペースへの改築が行われた。 かつての4つの市門のうち唯一現存するのが、14世紀の終わり頃に建設されたウンテーレス・トーア(下の門)である。この楼門は元々プルファー塔と同じような開放的な構造の塔であったが、1500年頃に木組みの壁によって塞がれた。16世紀に鐘を有する明かり取りが増築され、毎晩門の閉鎖を告げることができるようになった。現在の脇の歩行者用通路は、かつての狭間を1930年代初めに改造したものである。門の外側の銘文は「Hie gut Wirtemberg allweg」と記されている。
※この「ビーティヒハイム旧市街」の解説は、「ビーティッヒハイム=ビッシンゲン」の解説の一部です。
「ビーティヒハイム旧市街」を含む「ビーティッヒハイム=ビッシンゲン」の記事については、「ビーティッヒハイム=ビッシンゲン」の概要を参照ください。
- ビーティヒハイム旧市街のページへのリンク