バート・バカラックとは? わかりやすく解説

バカラック【Burt Bacharach】

読み方:ばからっく

[1928〜2023米国作曲家作詞家ハル=デビッドとのコンビ多くヒット曲発表映画音楽ミュージカル作品も手がけた。作品に「恋よ、さようなら」「雨にぬれても」など。


バート・バカラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/03 03:20 UTC 版)

バート・バカラック
Burt Bacharach
1972年
基本情報
出生名 バート・フリーマン・バカラック
Burt Freeman Bacharach
生誕 (1928-05-12) 1928年5月12日
アメリカ合衆国
ミズーリ州カンザスシティ
出身地 アメリカ合衆国
ニューヨーク州ニューヨーククイーンズ区
死没 (2023-02-08) 2023年2月8日(94歳没)
アメリカ合衆国
カリフォルニア州ロサンゼルス
ジャンル ポップス
職業 作曲家
編曲家
ピアニスト
音楽プロデューサー
歌手
担当楽器 ピアノ
共同作業者 ハル・デヴィッド
ディオンヌ・ワーウィック
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バート・フリーマン・バカラック(Burt Freeman Bacharach、1928年5月12日 - 2023年2月8日)は、アメリカ合衆国音楽家作曲家編曲家ピアニスト音楽プロデューサーシンガーソングライター楽団指揮者

ミズーリ州カンザスシティ生まれ。ニューヨーク市クイーンズ区のフォレスト・ヒルズ(英語: Forest Hills, Queens地域で育った。ドイツ系ユダヤ人の血をひく[1]。カナダのモントリオールにあるマギル大学シューリック音楽スクール、ニューヨークのマネス音楽大学、サンタバーバラのウェスト音楽アカデミー(Music Academy of the West)で学び、1962年から70年代にかけて、作詞家のハル・デヴィッドとのコンビで多くのヒット曲を作曲した。2006年の時点において、米国で70曲のトップ40、英国で52曲のトップ40の実績がある[2]。また、アカデミックな作曲技法をダリウス・ミヨーヘンリー・カウエルといった、いわゆる西洋芸術音楽(クラシック音楽)の作曲家に師事している。バカラックのアカデミックな音楽センスはこの時に培われたものである。

父親は著名なコラムニストであったMark Bertram Bacharach。

キャリア

50年代、多くの曲を書きためながら不遇だった時期にマレーネ・ディートリヒが彼の才能を見抜いてバックに起用した。彼女の公私ともに渡るパートナーとなり彼女のステージに同行し、バックのオーケストラの指揮、アレンジ及び伴奏ピアノを担当したころから注目を集めるようになった。やがて、作詞家 ハル・デヴィッドとのコンビにより最盛期を迎え、1960年代から70年代にかけて世界的な大ヒットを連発した。

自身でも歌を歌いソロ・アルバムも発表しているが、他歌手への楽曲の提供、編曲、プロデュースが知られている。(ディオンヌ・ワーウィックB・J・トーマスダスティ・スプリングフィールドカーペンターズトム・ジョーンズジャック・ジョーンズ等)。代表作に「ウォーク・オン・バイ」「遙かなる影」「世界は愛を求めている」「小さな願い」「恋よ、さようなら」「ベイビー・イッツ・ユー」「サン・ホセへの道英語版」などがある。

映画音楽でも数々の楽曲を提供し、特にジョージ・ロイ・ヒルの監督映画『明日に向って撃て![3] (Butch Cassidy and the Sundance Kid) 』の主題歌「雨にぬれても (Raindrops Keep Fallin' On My Head) 」はアカデミー主題歌賞を受賞した。

稀代のメロディーメーカーであり、コード進行の激しい曲構造に特徴がある。編曲においては、ジャズを出発点としながらもボサノヴァの世界的流行の時代にその影響を作風に反映した。モダンな和声と複雑なリズムパターンが独自のバカラックスタイルとして確立、またその楽曲がラテンなど多くのジャンルのミュージシャンが好んでレパートリーに取り上げる等、流行となった。

しかし70年代半ばになるとそうした斬新な作風は影を潜め、作曲活動が停滞してしまう。80年代に入る頃からブラスストリングスを含むフルオーケストレーションの編曲が求められない時代となり、活躍の場が減るが、"Arthur's Theme"(クリストファー・クロス,1981)、"That's What Friends Are For"(ディオンヌ&フレンズ)、"On My Own"(パティ・ラベル& マイケル・マクドナルド,1986)といった親しみやすい楽曲を発表した。

1997年の映画『オースティン・パワーズ』ではエルヴィス・コステロとともにカメオ出演をしている(バカラックは1967年の映画『カジノロワイヤル』の音楽を担当している)。

他のミュージシャンとのコラボレーションが多かったが、2005年に28年ぶりにソロアルバム『アット・ディス・タイム英語版』をリリース。2020年にはダニエル・タシアン英語版と組み、15年ぶりに新曲入りのアルバム『ブルー・アンブレラ』をリリースした[4][5]

私生活では4回の結婚歴があり、2人目の妻は女優アンジー・ディキンソン、3人目の妻はシンガーソングライターキャロル・ベイヤー・セイガーである。

サラブレッドのオーナーブリーダーでもある。かつて第1回ドバイワールドカップを勝ったシガーに続いてゴールした(2着馬)ソウルオブザマターを所有していた2023年2月8日、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスの自宅にて自然死。94歳没[6]

ミュージカル作品

主な歌曲作品

映画音楽

出演映画

主な受賞

アカデミー賞

グラミー賞

  • 1967年 『アルフィー』 - Alfie - Best Instrumental Arrangement
  • 1969年 『明日に向って撃て!』 - Butch Cassidy & The Sundance Kid - Best Original Score For A Motion Picture
  • 1969年 『プロミセス・プロミセス』 - Promises, Promises - Best Score From An Original Cast Show Album
  • 1986年 『愛のハーモニー』 - That's What Friends Are For - Song Of The Year
  • 1997年 理事会賞 (The Trustees Award) ※コラボレーターのハル・デヴィッドと同時受賞
  • 1998年 『アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール』 - I Still Have That Other Girl – Best Pop Collaboration with Vocals with Elvis Costello
  • 2005年 『アット・ディス・タイム』 - At This Time – Best Instrumental Pop Album
  • 2008年 生涯業績賞 (The lifetime achievement Award)

関連項目

出典

外部リンク




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