ء
(ハムザ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/28 02:24 UTC 版)
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ء (ハムザ, همزة)は、声門閉鎖音を表すアラビア文字。
概要
ハムザはアラビア語アルファベットに含まれる28個の「完全な」文字ではない。イスラム教成立初期の時代に、クルアーンの詠唱法を正しく伝承するためにアラビア語の正書法が確立される中で、アラビア語アルファベットに付け加えられたものである。
アラビア語アルファベットの元となったフェニキア語とアラム文字では、声門閉鎖音はアリフで表記されていたが、アラビア語では、アリフは声門閉鎖音と長音の両方を表記するために使用されていた。声門閉鎖音と長音を区別するため、ハムザは一種のダイアクリティカルマークとしてアリフに付記されることとなった。現代アラビア語の表記では、ハムザはアリフを伴わず、独立した文字であるかのように使用されることもある。
単独で書かれる場合と、アリフ・ワーウ・ヤー(表記上はアリフ・マクスーラ)のいずれかを土台として書かれる場合がある。語頭にハムザが現れる際は常にアリフを土台にするが、母音がiの場合はハムザはアリフの下に書かれる。
「完全な」文字ではないが、文法上では語根を構成する3つの子音文字の1つになり得る。例:أخذ(ء-خ-ذ、ʔ-ḵ-ḏ)取る、رأى(ر-ء-ي 、r-ʔ-y)見る。
翻字
- 国際音声記号 では、声門閉鎖音は「 ʔ」 で表記される。
- 論文や教科書等、学術的には、「'」(アポストロフィ) が使用される。
- 学術的な場面で用いられることはないが、アラビア語話者同士がラテン文字を使用する場合に、数字の「2」で代用することがある。特にインターネット上のコミュニティで見られるもので、主に文字化けや右書きによるレイアウトの崩壊を避けるためにこの転写法を使用する。
- ماء(水) - maa2
符号位置
文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
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ء | U+0621 |
‐ |
ء ء |
ハムザ |
ハムザ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 14:28 UTC 版)
ハムザは、子音の一種である声門破裂音 /ʔ/ を表す文字(記号)である。 フェニキア文字・アラム文字に端を発するセム系言語の文字においては、通常この声門破裂音 /ʔ/ は、最初の文字(例えば、ヘブライ文字における「א」(alef) など)が担うものだが、それに相当するアラビア文字の「ا」(alif) は、必ずしもその役割・用途で用いられて来なかったため、それを補うべく、「ع」(ayn, /ʕ/) から派生させる形で、新たに生み出された声門破裂音 /ʔ/ のための専用文字(記号)が、このハムザである。 単独で書かれることは少なく、基本的に「ا」(alif) (※「ل」(lam, /l/) との合字である「لا」の場合も)、「ي」(ya, /j/)、「و」(waw, /w/) 、いずれかの「台字」を必要とする。(なお、「ي」(ya, /j/) がハムザの台字になる場合、2つの下点は省かれる(「ئ」)。) 単独形台字付き文字名転写音価意味・役割ء 等 أ إ لأ لإ ئ ؤ hamza ʾ / ’ / ‚ [ʔ] 声門破裂音 使用規則は以下の通り。 語頭に登場する場合は、常に「ا」(alif) のみが台字になり、/ʔa/ /ʔi/ /ʔu/ といった発音を形成する。また、語中・語末では、台字の種類を問わず、常にハムザは台字の上に付くが、この語頭の場合に限り、母音記号と同じく、母音の音価が/a/もしくは/u/の場合、ハムザは上に付き(「أ」)、/i/ の場合、下に付く(「إ」)。 語中に登場する場合は、「أ」/ʔa/、「ئ」/ʔi/、「ؤ」/ʔu/ といったように、後続する母音の音価に合わせた台字がそれぞれ採用される。(※ただし、「i > u > a」といった序列を伴う、少々ややこしい例外規則があり、ハムザ/ʔ/に後続する母音が/u/であっても、ハムザ/ʔ/の直前の母音が/i/なら、/i/に合わせた台字が採用されて「ئ」になり、同じく、後続する母音が/a/でも、直前の母音が/i/か/u/なら、それらに合わせた台字が採用されて、「ئ」や「ؤ」になる。)また、母音を後続しない(台字の母音音価が消去される)場合は、直前の母音に合わせ、直前がア/a/ なら「أ」が、直前がイ/i/ なら「ئ」が、直前がウ/u/なら「ؤ」が、それぞれ用いられる。 語末に登場する場合は、上記した語中の後者の場合と同じく、直前の母音に合わせて、/(-a)ʔ/なら「أ」が、/(-i)ʔ/なら「ئ」が、/(-u)ʔ/なら「ؤ」が、それぞれ用いられる。 まとめると、以下のようになる。 字形(母音記号付き)字形音価場所أَ- أ- /ʔa/ 語頭 إِ- إ- /ʔi/ أُ- أ- /ʔu/ -أَ-(-ئَ-)(-ؤَ-) -أ-(-ئ-)(-ؤ-) /ʔa/(/(-i)ʔa/)(/(-u)ʔa/) 語中(後続母音あり) -ئِ- -ئ- /ʔi/ -ؤُ-(-ئُ-) -ؤ-(-ئ-) /ʔu/(/(-i)ʔu/) -أْ -أ /(-a)ʔ/ 語中(後続母音なし)及び語末 -ئْ -ئ /(-i)ʔ/ -ؤْ -ؤ /(-u)ʔ/ なお、ハムザが台字を用いずに単独形「ء」で書かれるのは、基本的に語末であり、(台字選択のための先行母音が無い)子音終わりの場合や、(直前に、台字と同じ「ا」(alif)、「ي」(ya, /j/)、「و」(waw, /w/) 、いずれかの字母が来ることになる)長母音終わりの場合など、台字を用いるのが不適当な場合に限られる。
※この「ハムザ」の解説は、「アラビア文字」の解説の一部です。
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