テレビ界に進出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 06:34 UTC 版)
しかし、映画界が衰退の一途をたどり始めた1964年頃からは小林に向く企画が減り始め、植木等の無責任男や加山雄三の若大将の台頭もあって次第に小林の演じる庶民像は時代とのズレが目立ち、批評家からは「戦前の古いモラルの殻から抜け切れず、戦後の時代になってもそれを背負って生きている、良くも悪くも戦中派の代表格」と評されるようになる。この頃からテレビの出演が増え始め、その明るいキャラクターから1966年にはTBSの『おはよう・にっぽん』の司会者に抜擢(ばってき)されるも視聴率が上がらず降板する。 だが、1973年、小松左京原作のベストセラー小説を映画化した『日本沈没』で日本の危機を示唆する田所博士役を演じ、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}特にテレビ出演のシーンでの鬼神に迫る演技で撮影スタッフを驚かせた。[要出典]翌1974年から放送されたテレビドラマ版『日本沈没』でも引き続き同役を演じた。 1975年に始まった『江戸の旋風』から、1981年まで放送された『江戸の朝焼け』までの江戸シリーズに5年以上連続で出演、1984年のスペシャル版にも出演した。小林はこのシリーズについて、「水戸黄門が終わるとすぐ次に大岡越前に出演する様なものであった。」と回想した。 1984年には9年ぶりに復活した『ゴジラ』で内閣総理大臣役を演じた。 代表作である『牟田刑事官事件ファイル』シリーズでは1983年10月の第1話から2007年6月の最新話(撮影は2005年8月)まで主役を務めたが、出演期間中の2001年に緊急入院するなど健康状態が危ぶまれた時期があった。また、この時期はNHKの金曜時代劇『山田風太郎からくり事件帖〜警視庁草紙より〜』出演期間中でもあった。晩年はツーカーの「ツーカーS」のCMに出演していた。 アニメーション作品では、ウォルト・ディズニーの『わんわん物語』で主人公・トランプ、スタジオジブリ制作の映画『耳をすませば』では「地球屋」の主人・西司郎(主人公の恋人の祖父)を演じた。
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