『耳をすませば』
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「ニューアーク方式」の記事における「『耳をすませば』」の解説
日本のスタジオジブリが制作したアニメーション映画『耳をすませば』(1995年公開、原作は1989年)は、東京都多摩市を舞台に、主人公の少女が市立図書館蔵書のブックカードに書き込まれた「ある一人の名前」を気に留めたことから物語が展開していく作品であり、本作品中に登場する図書館はニューアーク方式を採用していた。 日本図書館協会は『耳をすませば』上映当時時点および、作中における時代ではすでに使用されていなかった古い貸出方式での描写を行ったことを理由に抗議し、これを受けてDVD版ではテロップが挿入された。 なお、映画版『耳をすませば』の時代設定は1994年であることが作中でのカレンダーなどの描写からわかるが、その30年近く前の1967年末時点でもすでに、ニューアーク方式を導入していた東京都の公立図書館は60館中9館であり、また当時ニューアーク方式を導入していた図書館の多くは利用者名ではなく登録番号を記入させる方式を採っていた。 当初は重大なプライバシーに関する案件ではなく、実在の図書館名を挙げているわけでもなかったため、スタジオジブリ側への交渉の考えを示していなかったところ、理事懇談会が本件への対応を求めたことから、1995年5月25日に図書館の自由に関する調査委員会・関東地区小委員会らが改善に向けて働きかけることを決定した。 また、主人公の少女の父親は市立図書館の司書という設定であるが、父親が「わが館もついにバーコード化するんだよ」と話すシーンが「後付け」で追加された。図書館の自由に関する調査委員会・関東地区小委員会の山家篤夫は、この後付け設定を「言い訳」と評している。
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