ダムの役割
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一庫ダムは1968年の「淀川水系水資源開発基本計画」の改訂において水資源開発公団の正式な事業に加えられた。猪名川本川は宅地化の進行が著しくダム建設は極めて困難が予想された事から、左支川である一庫大路次川の下流・川西市一庫地先に計画された。ダムの型式は重力式コンクリートダム、高さは75.0m。総貯水容量33,300,000tの貯水池を有する。猪名川・神崎川の洪水調節、軍行橋地点における既得用水補給を図る不特定利水、川西市・池田市・豊中市・伊丹市・尼崎市・西宮市・宝塚市・猪名川町及び豊能町への上水道供給を目的とした多目的ダムである。 ダム建設に際しては住宅地ということもあり地価高騰が著しく、補償交渉は難航したが1974年(昭和49年)7月20日には水源地域対策特別措置法の第1回指定ダムに挙り、補償に関し手厚い対策を呈示した。この結果翌1975年(昭和50年)8月には補償基準も妥結した。その後ダム本体工事が開始されたが、山中ではなく住宅地に隣接したダム工事である事から騒音や水質汚濁といった環境対策に特段の措置を講じる必要があり、その意味では特異的な工事でもあった。計画発表より15年後の1983年(昭和58年)ダムは完成し以後流域の治水・利水に貢献しているが、一時期一庫大路次川の異臭問題があり、流水の減少による藻の繁殖によって起こっていることが判明し、これを解消するために河川の泥や藻等を清掃する「フラッシュ放流」が実施され、以後異臭問題は起こっていない。
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ダムの役割
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武庫川沿川6市(三田市、神戸市、宝塚市、伊丹市、西宮市、尼崎市)の洪水の調節と水害の防除、ダム地点下流の武庫川沿川農地の既得灌漑用水及び既得上水流水の正常な機能の維持。工業用水の補給と流水の正常な機能の維持と増進。また三田市街地及び北摂三田ニュータウン、他に千苅ダムからの水道用水とブレンドされ神戸市北区の上津台や藤原台また淡河町地区の上水道用水として、日量約92,000tの用水を取水し、約87,400tの水道用水を供給する上水道用水取得の為の多目的ダムである。 水道水として用いられる水は、兵庫県営水道三田浄水場に送水され三田市内や神戸市北区の家庭に供給されている。但し、青野ダムからは専用送水管などで浄水場と結ばれているのではなく、放水されたダム湖の水が流入する武庫川を通じ三田浄水場にて必要量を取水している。
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