タキ5100形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/24 10:04 UTC 版)
「国鉄タキ5100形貨車」の記事における「タキ5100形」の解説
タキ5100形は、二硫化炭素専用の30t積タンク車として1956年(昭和31年)1月19日から1979年(昭和54年)12月24日にかけて34両(コタキ5100 - コタキ5133)が三菱重工業(3両)、川崎車輛(20両)、新潟鐵工所(11両)の3社で製作(コタキ5103はコタキ4200からの改造編入車)された。 本形式の他に二硫化炭素を専用種別とする形式は、タ1500形(8両)、タ1600形(5両)、タム200形(117両)、タム5900形(19両)、タサ2200形(1両)、タキ5150形(1両、後述)、タキ10100形(24両)の7形式がある。 落成時の所有者は、大和紡績、日東紡績、東洋化成工業、昭和工業の4社であった。1967年(昭和42年)4月13日に日東紡績所有車1両(コタキ5103)が東洋化成工業へ名義変更された。1977年(昭和52年)3月2日に大和紡績所有車1両(コタキ5100)が四国化成工業へ名義変更された。1992年(平成4年)4月に昭和工業所有車4両(コタキ5130 - コタキ5133)が東レ・ファインケミカルへ名義変更された。1997年(平成9年)4月から1999年(平成11年)6月にかけて13両(コタキ5115 ,コタキ5117 - タキ5120 ,コタキ5122 ,コタキ5123 ,コタキ5128 - コタキ5133)が日本硫炭工業へ名義変更された。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃毒36」(燃焼性の物質、毒性の物質、引火性液体、毒性のあるもの)が標記された。 ドーム付き直円筒型のタンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製で厚さ50mmのグラスウール断熱材を巻き、薄鋼板製のキセ(外板)が設置された。荷役方式はタンク上部にある積込み口または液出入管からの上入れ、液出入管と水圧管による上出し式である。液出入管と水圧管はS字管を装備した。 塗装は黒、全長は10,600mm、全幅は2,527mm、全高は3,887mm、台車中心間距離は6,500mm、実容積は24.2m3、自重は18.6t、換算両数は積車5.0、空車2.0、台車はベッテンドルフ式のTR41C等であった。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には21両がJR貨物に継承され、2007年(平成19年)10月に最後まで在籍した7両(コタキ5122 ,コタキ5128 - コタキ5133)が廃車となり同時に形式消滅となった。
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