ゼンザブロニカシリーズボディー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/20 00:44 UTC 版)
「ゼンザブロニカ」の記事における「ゼンザブロニカシリーズボディー」の解説
ゼンザブロニカ/ゼンザブロニカD(1959年3月22日フィラデルフィアカメラショーにて発表、同時発売、1959年4月18日国内発表、12月8日国内発売、1961年S型発売に伴い改名) - 焦点調節とシャッターチャージと巻き上げを同軸ノブとした。焦点調節はラック・アンド・ピニオン方式でボディーに内蔵された鏡胴が前後する。標準レンズの75mmの距離目盛はノブに、交換レンズの50mm、135mm用は鏡胴側面につけられる。外装にステンレス鋼を使用している。当初は単にゼンザブロニカであったが後継機発売によりDまたはDXと呼称されるようになった。ミラーがボディー内に滑落する構造のクイックリターン式。レリーズするとまず反射鏡がボディー内部に設けられたくの字状のガイド溝にそってボディー内部に滑落し、それと同時に焦点面の下面を遮光幕が遮蔽、また反射鏡がボディー底面に行くとその内面反射を防ぐべく覆いがかぶさる構造で縦走りシャッター幕が開閉し、作動が終わるとドラムスプリングのリバウンドで復帰する方式により、バックフォーカスが短めのレンズでも反射鏡と衝突を回避できる長所を有するカメラであった。絞りは完全自動絞り。シャッター最高速は1/1250秒。セルフタイマーのガバナーを長時間露光に流用し2~10秒の機械式スローシャッターを可能としている。ミラーアップ機構は装備されていないがセルフタイマーでほぼ同等の効果を得ることはできる。ハッセルブラッドとデザインが似ていたためクレームを受けて早期に製造中止となったため収集の対象となり高価に取引されている。 ゼンザブロニカS(1961年4月発売) - セルフタイマー省略、シャッタ−最高速が1/1000秒となり、2-10秒のスローシャッター省略など実用上必要な機能に集約したモデル。ハッセルブラッドからのクレームによりデザインは大幅に変更された。ミラーアップ機構が装備された。 ゼンザブロニカC(1964年12月発売) - フィルムマガジンが固定式になり、セルフタイマーやミラーアップ機構が省略され、シャッター速度最高速1/500秒、X接点シンクロ1/40秒になるなどされた普及版。この機種からピント調整はヘリコイド式となり、望遠レンズ用の大バヨネットマウントが変更された。 ゼンザブロニカC2(1965年5月発売) - 220フィルムに対応した。 ゼンザブロニカS2(1965年7月発売) - シリーズの代表的存在。220フィルムに対応した。ミラーアップ機構は装備されなかった。完成度が高くロングセラーとなった。 ゼンザブロニカEC(1972年5月発売) - 電子シャッター採用で、B、4秒-1/1000秒。ミラーが上下分割式となりレリーズ時の衝撃が小さくなった。ファインダーとボディーとの間に電子接点が設けられ、露出計付きファインダーを装備すると露出計がボディと連動するよう改良された。ミラーアップが装備された。電源は4G13電池×1。1979年頃シャッターダイヤルが1段刻みから1/2段刻みに、電池を入れない時はシャッターダイヤルがどこにあってもBで切れるよう改良され、、シンクロ接点プラグ取り外しボタンが除去されている。AEを必要としない層のためゼンザブロニカEC-TL以降のAE機が発売されて以降も生産された。 ゼンザブロニカEC-TL(1975年7月発売) - ミラーに露出計を内蔵し、露出計ファインダーを装備しなくてもボディー単体で測光可能となった。また中判一眼レフカメラで世界初となる絞り優先AE撮影を可能とした。 ゼンザブロニカEC-TLII(1978年10月発売) - 電気回路をデジタル方式に改良した。またマニュアル露出時に露出計が使用できなくなり、この時マニュアル露出であることを示すMランプが点灯する。シャッター速度は1/3EV段階で変更できるようになった。
※この「ゼンザブロニカシリーズボディー」の解説は、「ゼンザブロニカ」の解説の一部です。
「ゼンザブロニカシリーズボディー」を含む「ゼンザブロニカ」の記事については、「ゼンザブロニカ」の概要を参照ください。
- ゼンザブロニカシリーズボディーのページへのリンク