ストラダーレ量産期とは? わかりやすく解説

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ストラダーレ量産期 (1974年-1975年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 03:36 UTC 版)

ランチア・ストラトス」の記事における「ストラダーレ量産期 (1974年-1975年)」の解説

当時ラリー車は量産車両を競技用改造したものが一般的だったため、グループ4量産車競技用特別仕様想定したのである連続する12ヶ月間に5,000台を生産した量産GTカー」をグループ3(英語版)として公認し、それをベース改造した車両グループ4とする規定であった。しかしランチアチェーザレ・フィオリオは、グループ4ホモロゲーション取得のための必須生産台数が「連続12ヶ月間に400台」と少ないことを利用しパワートレーンだけをグループ3車から流用した競技専用車に近い車両製作してラリー持ち込むという手法編み出したグループ4公認1974年10月下りたが、フェラーリからのエンジン供給途絶えがちだったこともあり、規定台数分のパーツを含む完成車)を製造できたのは翌年以降であった1974年から製造開始したとされるストラダーレ仕様は、後期ラリー仕様同様の両側張り出すリアフェンダーが純正オプション化されプロトタイプでは前後ダブルウィッシュボーンであったサスペンションリアをロアアームにラジアスアームを追加したマクファーソン・ストラット改められていた。元々ラリー用として開発され設計思想からサスペンション調整可能な構造であり、最低地上高130から165mmの間で調整できた。ストラダーレではフロントアップライトはフィアット・124用が流用されており、サスペンションピックアップの調整しろはジオメトリー変更できるほどではなかったもののスプリングダンパーオプションとして数種類用意され使用状況合わせて選択することができたほか、スポーツオプションとして固定式スタビライザー用意されていた。実用面を見ると、定員は2名分しかなくラゲッジスペースはリアエンジン後端寄り上部トレーヘルメットが入る奥行きのあるドアポケット位しかなかった。その上馬力排気量至上主義であった当時のスーパーカーファンからしてみると、この車以上の数値を持つ車が数多く存在する中でラリー競技特化したストラトスへの理解低かったことから、市場的に成功した部類の車とは言えなかった。さらにフェラーリとしてはフィアット・ディーノ優先的にエンジン供給しなければならない立場にあり、ランチアにしても1973年オイルショック後景気回復までの影響災いし市販仕様でさえも消費者ニーズ優先順位的には低く利益には繋がらなかった。結果的に最終的な全体での生産台数FIA規定台数クリアしたが、フィアット意向もありストラトス生産は492台に留まった。その時点でストラトス生産工程があるベルトーネグルリアスコ工場火災見舞われ全体生産台数計上される予定であった1/5程のストラトスが失なわれた。世界的なコレクター調査によれば結果的に当時残存数は400未満とされる。こういった事情からラリー宣伝材料利用したフィアットは、販売戦略対象高価特殊なストラトスから大衆車フィアット・131を基にした「フィアット・131アバルトラリー」へと早々に変更同時に、ストラトス・プロジェクトに深く関与していたゴッバートは、ランチアのジェネラルディレクターを解任された。チームエンジニアを兼任していたF1ドライバーであったマイク・パークスの死去、フィオリオに至って1977年よりフィアットモータースポーツ部門責任者兼任し苦渋思いであと5年ラリートップ渡りあえるだろう熟成度7割程であったストラトスでのワークス活動引き際模索する事になり、ランチアWRC活動縮小。その年の末フィアットモータースポーツ部門との統廃合により、両社計画ラリー活動フィアット担いランチアスポーツカーレースへの参戦割り振られた。

※この「ストラダーレ量産期 (1974年-1975年)」の解説は、「ランチア・ストラトス」の解説の一部です。
「ストラダーレ量産期 (1974年-1975年)」を含む「ランチア・ストラトス」の記事については、「ランチア・ストラトス」の概要を参照ください。

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