ジョブズの死・クック時代
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「Appleの歴史」の記事における「ジョブズの死・クック時代」の解説
2010年1月27日、Appleは以前から登場が噂されていたタブレット型デバイス「iPad」を発表した。 iPadはiPhoneと同一のタッチ操作ベースのOSを採用していたほか、全てのiPhone用アプリケーションが使用可能となっていた。iPadは2010年4月3日からアメリカで販売され、発売初日だけで30万台以上、発売初週の終わりまでに50万台以上を売り上げた。2010年5月、Appleの時価総額は1989年以来初めてマイクロソフトの時価総額を上回った。 ジョブズは2011年1月17日、改めて病気の治療に専念するため、無期限でCEOを休職することを発表した。これを受け、最高執行責任者のティム・クックがジョブズの日常業務を引き継いだ。2011年6月、療養中のジョブズが表舞台に立ち、オンラインストレージおよびコンテンツ同期サービスである「iCloud」を発表した。iCloudの発表は、ジョブズが生前に行った最後の製品発表となった。 2011年8月24日、ジョブズはAppleのCEOを辞任した。CEO職はクックに引き継がれ、ジョブズはAppleの会長に就任した。 2011年10月5日、スティーブ・ジョブズが56歳で亡くなり、Appleにおける一時代の終わりを告げた。2012年1月19日、ジョブズの没後初となるAppleのメジャーな製品発表がニューヨークで行われ、フィリップ・シラーがiOS向けの「iBooks Textbook」とMac OS X向けの「iBooks Author」を発表した。ジョブズは生前、自分の伝記の中で、教科書業界と教育を再創造したいと語っていた。 2012年8月20日、Appleの株価は上昇を続け、同社の株価時価総額は過去最高の6,240億ドルに達し、1999年にマイクロソフトが記録した数字を上回った。2012年8月24日、2011年にAppleが韓国のサムスン電子を特許侵害で訴えたアップル対サムスン訴訟(英語版)について、陪審員は評決を言い渡し、サムスンにAppleに対して10億5,000万ドルの損害賠償を支払うことを命じた。サムスンは上訴し、2013年に裁判所は賠償金を4億5,000万ドル分減額するよう命じ、さらにサムスンによる再審理の要請を認めた。Appleは台湾のHTCに対しても特許訴訟を起こしていたが、2012年11月10日、AppleとHTCの間で10年間の特許利用契約が締結されたことが発表され、全ての訴訟が取り下げられた。 Appleはこのライセンス契約によって年間2億8,000万ドルを稼ぐことになると予測された。 2014年9月9日、クックはApple初のスマートウォッチ「Apple Watch」を発表し、この製品が「Appleの次のチャプター」になると述べた。2015年4月に発売されたApple Watchは、当初は批評家にその有用性自体が疑問視されるなどしたが、2016年9月に第2世代のモデルが発売されて以降は好調な売り上げを記録した。2016年1月には、全世界で約10億台のApple製品がアクティブに使用されているとの推定が発表された。
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