シュタット=ウムラント=バーン(計画中)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 13:46 UTC 版)
「エアランゲン」の記事における「シュタット=ウムラント=バーン(計画中)」の解説
エアランゲンの鉄道交通システムの構想は、数年後に再び浮上した。1961年にノインキルヒェン・アム・ブラントへの運航が停止し、1984年にヘルツォーゲンアウラハへの鉄道路線が廃止された後、1980年代半ばからエアランゲンでは環境に配慮した郊外への交通システム建設が熟考されていた。都市型鉄道(Sバーン)のモデルは、1990年代初めに、すべての機能を集約したレギオナルシュタットバーンのコンセプトへとさらに発展しており、ここでは「シュタット=ウムラント=バーン」(直訳: 都市郊外鉄道)、あるいはこれを略して StUB と呼ばれる。1992年からシーメンス・トランスポーテーション・システムスが技術および資金の両面でこのプロジェクトに参画している。エアランゲン市、エアランゲン=ヘーヒシュタット郡、フォルヒハイム郡は、予測されるコスト・パフォーマンス分析や実現可能性検討などを根拠に、1995年に StUB網の建設と営業を基本的に可決した。基本的な路線網は、南、と東西に延びるT字型で、ニュルンベルク=トーン、ヘルツォーゲンアウラハ、およびノインキルヒェン・アム・ブラント経由エッケンタールへの3路線からなる。それぞれの起点はエアランゲンのシュタットツェントルムが想定されている。乗客は、トーンでニュルンベルク路面電車網(ドイツ語版、英語版)に、エッケンタールでグレーフェンベルク鉄道に、エアランゲンのシュタットツェントルムでニュルンベルクSバーンおよび地域・広域鉄道に接続する。フォルヒハイムとヘーヒシュタット・アン・デア・アイシュとを結ぶヘムホーフェン鉄道に接続するヘムホーフェンへの路線を含む拡張の可能性については、議論が続いている。フォルヒハイムからエーバーマンシュタットへのヴィーゼントタールを通る鉄道も最大の鉄道網計画に含まれている。 1993年の実現可能性検討では、StUBプロジェクトの総コストを約10億ドイツマルク、基本路線網の軌道整備だけで約4億1300万マルクと算定している。バイエルンの経済省は、このプロジェクトを州および連邦の支援プログラムに受け容れることを拒否した。これらの資金援助なしでは、StUBの実現は見通しがつかなかった。それにもかかわらず、エアランゲンやその周辺地域では、このテーマは定期的に公的・政治的ディベートの一部となった。住民主導のシュヴァーバッハタールの環境保護運動は、このプロジェクトを繰り返しテーマに採り上げており、関係する郡の指導的立場の政治家達も同様である。2008年初めから、StUB基本路線網のための新たなコスト・パフォーマンス検討が行われた。 2010年頃から、特にヘルツォーゲンアウラハ市とニュルンベルク市の主導で、StUBの計画が再び集中的に注目されるようになった。2012年春までに標準化された査定や、地域に最適化されたバスネット (RoBus) との比較がなされた。StUBのためのインフラストラクチャーの拡充は、エアランゲン駅からニュルンベルク=ヴェークフェルトへの南北軸と、エアランゲン駅から西に曲がって新たに建設されるコスバッハ川の橋を渡ってヘルツォーゲンアウラハまでおよび東に曲がってウッテンロイトまでの、いわゆるT-ネットに関連するものを積算した。ウッテンロイトへの路線建設は、現在乗り換えなしのエアランゲンとエシェナウとの間のバス運行廃止を意味する。また、地域に最適化されたバス路線網のためには、追加のバスレーンや停留所、さらには新しいコスバッハ川の橋を設けることが前提とした。 それによれば、StUBのためのインフラストラクチャー整備に必要な投資額は約2億8100万ユーロ、RoBusのためのそれは約1240万ユーロであった。どちらの施策も、適格部分の 80 % までが助成される国の高額助成金にあたる可能性があった。StUBでは、その他の周辺整備の財源に、3億6500万ユーロから4億700万ユーロが必要であった。 政策決定者にとって決定的であったのは、関連する自治体(エアランゲン市、ニュルンベルク市、エアランゲン=ヘーヒシュタット郡)が公共近郊旅客交通の運営者として負担しなければならない維持管理費であった。その額は、StUBの場合、バスによる代案に比べて約10倍の1100万ユーロであった。StUBの実現により1日の乗客数は 10,930人で、さらに 2,260人増加させる必要があり、RoBUSでは乗客数 6,610人で、新たに増加させる乗客数は1日あたり 835人であった。 2012年9月21日、エアランゲン=ヘーヒシュタット郡の郡議会は過半数で、ニュルンベルク=アム・ヴェークフェルト - エアランゲン - ヘルツォーゲンアウラハ/ウッテンロイトの路線によるシュタット=ウムラント=バーンの推進動議を可決した。同年9月27日にエアランゲン市議会もこれを可決した。ニュルンベルク市とヘルツォーゲンアウラハ市はすでに以前から同様の決定を下していた。これと並行してプロジェクト計画の具体化がなされた。資金調達の決定後にプロジェクト実施の可否について最終判断が決定する。
※この「シュタット=ウムラント=バーン(計画中)」の解説は、「エアランゲン」の解説の一部です。
「シュタット=ウムラント=バーン(計画中)」を含む「エアランゲン」の記事については、「エアランゲン」の概要を参照ください。
- シュタット=ウムラント=バーンのページへのリンク