シバンムシアリガタバチ
シバンムシアリガタバチは、乾燥食品などの害虫であるタバコシバンムシやジンサンシバンムシの幼虫に寄生する天敵(寄生蜂)であるが、家屋内で発生すると人を刺す害虫となる。刺す針を持っているのは雌だけである。 一般に、畳床に発生したタバコシバンムシに寄生していることが多く、鉄筋高層住宅で被害が多い。またシバンムシ類が発生している食品工場内でもしばしば発生する。
春から秋にかけて活動し、年に4~5回発生する。3月、5月上旬~7月上旬、および8月中旬~9月中旬にかけて被害が増加する傾向がある。雄は2~3日の寿命であるが、雌は2ヶ月間生存し、生涯100卵余りを産み付ける。10月以降の雌成虫はそのまま越冬して翌春活動を再開する(桃井、1982:伊藤、1980)。
卵は長径約0.3mmの楕円形で、淡黄色。雌成虫は毒針でバンムシの幼虫を麻痺させ、その体表に数卵ずつ産み付ける。幼虫はシバンムシの老熟幼虫や前蛹に外部寄生し、繭を紡いで蛹化し、羽化する。室温約25℃の条件で、幼虫期は4~5日間と短いが、蛹期は10~12日間と長く、産卵から22~25日で羽化に至る。30℃では約18日で羽化する。有効積算温量は255日度で、15℃以下では発育を停止する(桃井、1982)。
シバンムシアリガタバチ
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シバンムシアリガタバチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 05:37 UTC 版)
シバンムシアリガタバチ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Cephalonomia gallicola (Ashmead, 1887) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
シバンムシアリガタバチ |
シバンムシアリガタバチ(Cephalonomia gallicola)はハチ目(膜翅目)・アリガタバチ科に属する寄生バチの一種。雌は体長約2 mm、雄は1.5 mm。体色は赤褐色で光沢がある。
雌は無翅だが雄は有翅型と無翅型がある。
害虫であるタバコシバンムシやジンサンシバンムシの幼虫に寄生して殺害する天敵である。しかしシバンムシアリガタバチもまた、人間の皮膚を刺し(刺す針を持っているのは雌のみ)、痛みや腫れ、かゆみを引き起こすので害虫とみなされる。
鉄筋高層住宅や食品工場内でもしばしば発生する。
春から秋にかけて活動し年に4 - 5回発生し雄は数日の寿命であるが雌は数か月生存し100個余り産卵する。10月以降に羽化した雌成虫はそのまま越冬する。
卵は0.3 mmほどで室温25℃だと幼虫期は4 - 5日程度だが蛹期は10 - 12日程度で22 - 25日程度で羽化する。なお15℃以下だと発育を停止する。
関連項目
外部リンク
- シバンムシアリガタバチ(貯穀害虫・天敵図鑑)
固有名詞の分類
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