カシミール紛争とは? わかりやすく解説

カシミール紛争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 05:08 UTC 版)

カシミール」の記事における「カシミール紛争」の解説

詳細は「カシミール紛争」、「中印国境紛争」、および「en:Timeline of the Kashmir conflict」を参照 1947年8月それまでイギリス植民地イギリス領インド帝国として一つまとまりだった広大な地域が、植民地独立契機に、ヒンドゥー教徒多数派であるが多民族・多宗教国是ガンディーの「一民族論」)を掲げインドと、イスラム教徒別個の民族見なすジンナーらの「二民族論」に基づきイスラム教国教とするパキスタン2つ国家大きく分裂した。 このインド・パキスタン分離独立によって、それぞれ藩王国はいずれかの側に帰属することを迫られていた。しかし、カシミール藩王ハリ・シング自身ヒンドゥー教徒対して住民80%はムスリムイスラーム教徒)という微妙な立場にあり、独立考えていた。パキスタン武力介入してきたことで、ハリ・シングインドへの帰属表明しインド政府派兵求めた。これが第一次印パ戦争印パ戦争)の発端である。以後、この地域についてはパキスタンインド領有主張しこれまで大小軍事衝突(カシミール紛争)を繰り返し第二次印パ戦争第三次印パ戦争カールギル紛争英語版)まで争っている。また、インド中国とも領有権争いカシミールとその東部地域アクサイチンおよびラダック・ザンスカール・バルティスターンで激し戦闘となった中印国境紛争)。その後、ほぼ中間付近に管理ラインLOC)が引かれ2000年代後半にはインドジャンムー・カシミール州を、パキスタンアーザード(自由)・カシミール州ギルギット・バルティスタン州旧称北方地域)を、中国アクサイチン及びカラコルム回廊実効支配することとなった1990年代に入るとパキスタン支援受けた過激派テロ頻発し治安部隊過剰ともいえる反撃続いた2002年州議会選挙の時、ジャンムー・カシミールヒンドゥー勢力が州を三分割してジャンムー州を建設すべきとの主張をした。また、ラダック地域では自治権拡大要求起きている。 2006年インド人観光客戻り始めたが、それらの観光客狙ったテロ横行した2014年インドの首相就任したナレンドラ・モディヒンドゥー至上主義者でカシミール問題パキスタンに対して強硬路線取り双方砲撃銃撃戦起きるなど両国非難応酬がされ、2019年2月にはインド48年ぶりにパキスタン越境空爆バーラーコート空爆)を行いパキスタン空軍インド空軍カシミール地方空中戦行ってパキスタンインド空軍機2機、インドパキスタン空軍機1機を撃墜したそれぞれ発表して緊張状態になった同年8月5日インド政府国内唯一イスラム教徒多数派となっているジャンムー・カシミール州の特別自治権について規定していたインド憲法370条(英語版)を廃止することを決定し、特別自治権剥奪する大統領令公布しインターネット通信などを制限したまた、インド政府議会ジャンムー・カシミール州再編成法(英語版)を提出かねてから特別自治権撤廃主張してきたインド人民党賛成承認され8月9日成立した。これに対して抗議するデモ隊治安部隊衝突起き住民対す治安部隊暴行拷問もあったと報じられており、パキスタン人権侵害反発したジャンムー・カシミール州再編成法の規定により、ジャンムー・カシミール州2019年10月31日付け廃止されラダック連邦直轄領ジャンムー・カシミール連邦直轄領とに分割された。

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