やさぐれる
「やさぐれる」とは・「やさぐれる」の意味
やさぐれるとは、すさんだ、投げやりな態度のことを指す言葉である。生活態度や働き方、人との付き合い方などがずさんですねた態度を取る人のことを言い、男女比としては男性の方が比重が重い。語源は、刀が本来収められる場所である鞘を家に見立て、鞘を逆に読む「やさ」という言葉が隠語として使われていたが、これに「外れる」ことを表している「ぐれる」が合わさって「鞘(家)に戻らないこと」を「やさぐれる」というようになったのが由来だ。そのため「やさぐれる」の元々の意味は家出になるが、「ぐれる」の方がインパクトが強く、家出は家出として言葉が独立したため、やさぐれるは「ぐれる」の意味でもあるすさんだ様子、素行が悪い、という意味合いを持つ言葉となった。やさぐれる理由は人それぞれだが、主に失敗や挫折、傷付いた経験などからやさぐれる人が多く、自分の人生や周りの環境など対して投げやりになる傾向にある。その失敗や挫折も個人によって事柄やきっかけ、その後の対処などは異なるため、関わる側としては個人の状況に合わせた言葉かけや程よい距離を取る、などの対処法を取ることとなる。
なお、やさぐれるは漢字を当てはめることができない言葉で、どこかの方言でもない。ちなみに、静岡県の辺りでは捻挫をすることを「ぐれる」というが、やさぐれるとは関係のない言葉である。
「やさぐれる」の熟語・言い回し
やさぐれてるとは
やさぐれてるとは、人に対してすねた態度を取り、すさんだ生活を送ることである。
やさぐれてる女とは
やさぐれてる女とは、投げやりで反抗的な態度を取る女性のことである。メイクの手を抜いたり、ファッションに無頓着になったりするケースもある。
やさぐれてる人とは
やさぐれてる人とは、投げやりですねた態度を取る、すさんだ生活を送っている人のことである。さらに、ネガティブで否定的、自分に自信がなく人を簡単に信じないという特徴を持つ。
やさぐれ感とは
やさぐれ感とは、やさぐれたような感じを醸し出していることである。表情や態度、言葉遣いなどからやさぐれた感じをにじませて、相手にやさぐれた人、という印象を与える。
心がやさぐれるとは
心がやさぐれるとは、やさぐれた態度を人に見せずに自分の中でしまい込んでいる状態のことである。見た目は普段と変わらない、あるいはごく普通の人だが心の中がすさんでいて、笑顔を見せながらも裏腹の気持ちを心に溜め込んでいることだ。人にやさぐれた気持ちを悟られたくない、という心理が働いていることもある。
やさぐれとは
やさぐれとは、本来の意味は家出、あるいは家出をする人のことだが、用法が変わってからは投げやりな状態、無気力などを指す言葉となっている。
「やさぐれる」の使い方・例文
やさぐれるは、ネガティブな言葉のため誰かを相手にして使用する場合は注意をする必要がある。例文には、「あの年齢でやさぐれる人、初めて見た」「やさぐれる気持ちは分かるけど、ここはしっかりしなきゃ」「やさぐれる必要あるか?その失敗で」「いつまでやさぐれるつもり?みんなもう呆れてるよ」などが挙げられる。また、「やさぐれるぐらいならしんどくても頑張った方がマシだ」「あんな経験をしたらやさぐれるのも無理はない」「辛いけど、やさぐれるまではいかないかな」「やさぐれる自分はあんまり好きじゃない」なども例文となる。なお、やさぐれるは生活の仕方や言葉遣い、身振りや振る舞いなどで表される態度だが、喫煙や飲酒、ギャンブルなどに興ずるだけで人に対する態度は穏やかであったり、丁寧であったりする見た目やファッション的にやさぐれる人も存在する。そのため、「あの子はあんなファッションだけれど、やさぐれる態度は見せないからギャップを感じるね」「やさぐれる雰囲気いっぱいなのに、本当は真面目で優しいんだね」なども例文となる。
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