十谷温泉
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/09/12 10:13 UTC 版)
 十谷温泉山の湯 |
|
|---|---|
| 温泉情報 | |
| 所在地 | 山梨県南巨摩郡富士川町十谷2266 |
| 座標 | 北緯35度30分17.6秒 東経138度23分37.6秒 / 北緯35.504889度 東経138.393778度座標: 北緯35度30分17.6秒 東経138度23分37.6秒 / 北緯35.504889度 東経138.393778度 |
| 交通 | 「アクセス」参照 |
| 泉質 | 含鉄（Ⅱ、Ⅲ）-カルシウム-硫酸塩泉 |
| 泉温（摂氏） | 7.1℃（加温して使用） |
| pH | 3.8 |
| 液性の分類 | 弱酸性 |
| 浸透圧の分類 | 低張性 |
| 温泉施設数 | 1 |
| 特記事項 | 緑礬泉 |
十谷温泉（じっこくおんせん）[注 1]は、山梨県南巨摩郡富士川町（旧甲斐国）にある温泉（鉱泉）。この項目では十谷地域および至近にある甲州鰍沢温泉 かじかの湯についても述べる。
十谷温泉
狭い地域にカルシウム・塩化物泉（十谷上湯温泉）[1]や単純硫黄冷鉱泉[2]など多種の源泉が湧くのが特徴[3]であったが、2024年現在営業する十谷地区の温泉施設は含鉄（Ⅱ、Ⅲ）-カルシウム-硫酸塩冷鉱泉が源泉の「山の湯」1軒のみとなっている[4]。
周辺を流れる富士川の支流大柳川（大柳川渓谷）には滝や吊橋も複数あり、新緑・紅葉の渓谷として、またハイキングや釣り、キャンプの名所として著名である。
効能
筋肉痛・こわばり・軽度高血圧・軽い喘息・うつ・疲労回復など[5]。
歴史
起源は戦国に遡るともいわれ、天狗の湯治伝説も残る由緒ある秘湯だが、大正時代に山崩れ[注 2]に遭い温泉街が壊滅[注 3]したため当時の詳細は不明である[6]。
十谷地区
地名は10の谷があること、または谷が広いことに由来するといわれる[7]。
かつては峠道を介して早川沿岸や、石膏・銀・銅の鉱山があった茂倉[8]と甲府を結ぶ中継地として賑わった[9]。現在も早川町の西山温泉・奈良田温泉・光源の里温泉方面への林道がのびているが、1車線幅、及び一部未舗装のため注意が必要である[10]。
源義光が築城した源氏山がほど近いことからこの地域は源氏に縁があり、富士川町の郷土料理「みみ」はそこから発祥したとも伝わる[11][12]。
甲州鰍沢温泉 かじかの湯
北緯35度30分27.5秒 東経138度25分42.4秒 / 北緯35.507639度 東経138.428444度
集落から約3km東、大柳川下流の鳥屋地区にある温泉施設。1996年に完成した[14]。
地下1,400mから湧出する複数の源泉があり、「食塩泉、芒硝泉、石膏泉がミックスされたような」温泉と公式に紹介されている。弱アルカリ性で、筋肉痛や冷え性、慢性婦人病などへの効能があり、濃度が高いため「療養泉」ともいわれる[15]。
かつては町による経営だったが、2025年現在は甲府市の株式会社「DREAM AGENT P7」によって経営されている[16]。
アクセス
脚注
注
- ^ 「じゅっこく」などの表記揺れもみられる。10#漢字「十」の音読みも参照。
- ^ 1891年～1906年の間に4回の地滑りが発生するなど地層的に滑りやすい土地であった。1966年に地滑り防止区域に指定され、平成初期に大規模な工事が行われたのち、現在はある程度の安定を見ている。参照
- ^ この点は群馬県の霧積温泉と境遇が似ている。
- ^ 1日3往復、土日祝日のみ運行。但し年末年始は運休。
汎用
- ^ “十谷上湯温泉 源氏の湯 | ぶらり富士川”. ★. 2025年7月13日閲覧。
- ^ “十谷温泉 十谷荘 | ぶらり富士川”. burari-fujikawa.com. 2024年7月8日閲覧。
- ^ 深沢喜延 (1995). “「山梨県の温泉の今昔 一市町村の温泉を中心に一」”. 『温泉科学』 第45巻 (第3号): 177-187. CRID 1520009407478095104 2024年6月29日閲覧。.
- ^ “山梨県十谷温泉郷 温泉民宿「山の湯」 ～ 源泉のご紹介 ～”. 山梨県十谷温泉郷 温泉民宿「山の湯」. 2025年7月13日閲覧。
- ^ “十谷温泉の温泉情報 - 温泉GO! 日本全国温泉情報サイト”. onsen5.com. 2024年7月8日閲覧。
- ^ a b 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉プラス. “十谷温泉(じっこくおんせん)とは？ 意味や使い方”. コトバンク. 2025年7月13日閲覧。
- ^ “shurakumachinami.natsu.gs”. www.shurakumachinami.natsu.gs. 2025年7月13日閲覧。
- ^ “茂倉”. 早川マインド. 2025年7月13日閲覧。
- ^ 早川町教育委員会（日本上流圏文化研究所所蔵）『ふるさと運動 先人のわらじの跡をたずねて - 「十谷峠道中」』早川町、n.d.、2,4,8頁。2024年7月12日閲覧。
- ^ “山梨県 県営林道通行規制情報 林道詳細”. www.pref.yamanashi.jp. 2024年7月12日閲覧。
- ^ 永澤康太. “山がご馳走！山梨・十谷温泉郷「山の湯」自慢の超パノラマ | 山梨県”. トラベルjp 旅行ガイド. 2024年7月8日閲覧。
- ^ “みみ 山梨県 | うちの郷土料理：農林水産省”. www.maff.go.jp. 2024年7月8日閲覧。
- ^ “十谷の森”. 山梨県. 2024年7月8日閲覧。
- ^ “富士川町公の施設の指定管理者募集要項”. 富士川町. 2025年9月12日閲覧。
- ^ “甲州鰍沢温泉 かじかの湯／富士の国やまなし観光ネット 山梨県公式観光情報”. www.yamanashi-kankou.jp. 2024年7月8日閲覧。
- ^ “まほらの湯かじかの湯指定管理者について”. www.town.fujikawa.yamanashi.jp. 2025年9月12日閲覧。
- ^ “富士川町ホリデーバス 【鰍沢口駅～平林線／小室線／十谷線】”. 富士川町 (2020年4月4日). 2024年7月8日閲覧。
- ^ “ホリデーバス（土日祝日運行）”. www.town.fujikawa.yamanashi.jp. 2024年7月8日閲覧。
関連項目
- 五開村
- 鰍沢町
- ゆるキャン△ - 大柳川渓谷や「山の湯」が劇中に登場。
- 山梨県道407号十谷鬼島線
- 南アルプス巨摩県立自然公園 - 地域一帯が属する。
- 富士川
- 赤石山脈
- 里山
外部リンク
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