『尋常小学修身書 巻六』による解説とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 『尋常小学修身書 巻六』による解説の意味・解説 

『尋常小学修身書 巻六』による解説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 22:41 UTC 版)

教育ニ関スル勅語」の記事における「『尋常小学修身書 巻六』による解説」の解説

国定教科書による解釈を示すため、1939年発行された『尋常小学修身書 巻六』の内容を以下に引用する本書では、「臣民」の一人である教科書執筆者が、同じく臣民」の一人である小学校6年生読者語り掛ける形式をとり、かつて勅語発布時点では「皇祖皇宗」(皇室祖先)の「子孫」であるところの「天皇」であったが、本書の発行時点では既に崩御して皇祖皇宗」の一柱となっている「朕」こと明治天皇言葉逐語的に解説している。 教育に関する勅語は、明治二十三年十月三十日明治天皇我等臣民したがい守るべき道徳大綱をお示しになるために下し賜わったものであります勅語三段分けてうかがい奉りますと、その第一段には、 朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗国ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ徳ヲツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ済セルハ此レ我カ国体精華ニシテ教育淵源亦実ニ此ニ存ス と仰せられあります。 この一段には、まず皇室御祖先が我が国をおはじめになるにあたって、その規模まことに広大で、かついつまで動かないようになされたこと、御祖先はまた御身をお修めになり、臣民おいつくしみになって万世渡って御手本をおのこしになったことを仰せられ次に臣民君に忠を尽くし親に孝を尽すことを心掛け臣民すべてが皆心を一つにして、代々忠孝美風全うして来たことを仰せられあります。終に以上のことが我が国体の純美なところであり、我が国教育の基づく所もまたここにあることを仰せられあります。 — 文部省尋常小学修身書 巻六 第二十五 勅語第二段には、爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和朋友相信シ恭倹己レヲ持シ博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ学ヲ修メ業ヲ習󠄁ヒ以テ智能ヲ啓󠄁発シ徳器成就シ進󠄁テ公󠄁益ヲ広メ世務ヲ開キ常ニ国憲ヲ重シ国法ニ遵󠄁ヒ一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ是ノ如キハ独リ朕󠄁カ忠良臣民タルノミナラス又󠄂以テ爾祖先ノ遺󠄁風ヲ顕彰スルニ足ラン仰せられあります。 この一段には、始に天皇我等臣民に対して臣民親しくお呼びかけになり、我等が常に守るべき道をおさとしになって居ります。 その御趣旨によると、我等臣民たるものは父母孝行尽くし兄弟姉妹仲よくし、夫婦互に分を守ってむつまじくし、朋友には信義をもって交わらなければならなりません。誰に対しても身を慎んで無礼挙動なく、常に自分引きしめ気ままにせず、しかも博く世間の人に仁愛を及ぼすことが大切であります。また学問修め業務習って知識才能進め、徳ある有為人となり進んでこの智徳活用して公共の利益増進し世間有用な業務興すことが大切であります。また常に皇室典範大日本帝国憲法重んじその他の法令守り、もし国に事変起こったら、勇気奮い一身ささげて君国のために尽くなければならなりません。かようにして天地と共に窮りない皇位の御盛運お助け申し上げるのが、我等臣民の務であります。 なお以上の道をよく実行する者は、陛下忠良な臣民であるばかりでなく、我等祖先のこした美風を表す者であることをおさとしになって居ります。 — 文部省尋常小学修身書 巻六 第二十六 勅語第三段には、斯ノ道󠄁ハ実ニ我カ皇祖皇宗ノ遺󠄁訓ニシテ子孫臣民ノ俱ニ遵󠄁守スヘキ所󠄁之ヲ古今ニ通󠄁シテラス之ヲ中外ニ施シテラス朕󠄁爾臣民ト俱ニ拳󠄁々服󠄁膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶󠄂幾󠄁フ と仰せられあります。 この一段には、前の第二段おさとしになった道は、明治天皇新たにおきめになったものではなく、実に皇祖皇宗がおのこしになった御教訓であって皇祖皇宗御子孫一般臣民も共に守るべきものであること、またこの道いにしえも今も変りがなく、かつ国の内外問わずどこでも行われ得るものであることを仰せられあります最後にかしこくも天皇は御みづから我等臣民と共にこの御遺訓お守りになり、それを御実行になって、皆徳を同じくしようと仰せられあります。 以上は明治天皇お下になった教育に関する勅語大意であります。この勅語にお示しになっている道は、我等臣民永遠に守るべきものであります我等至誠を以て日夜この勅語の御趣意を奉体しなければなりません。 — 文部省尋常小学修身書 巻六 第二十七

※この「『尋常小学修身書 巻六』による解説」の解説は、「教育ニ関スル勅語」の解説の一部です。
「『尋常小学修身書 巻六』による解説」を含む「教育ニ関スル勅語」の記事については、「教育ニ関スル勅語」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「『尋常小学修身書 巻六』による解説」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「『尋常小学修身書 巻六』による解説」の関連用語

『尋常小学修身書 巻六』による解説のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



『尋常小学修身書 巻六』による解説のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの教育ニ関スル勅語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS