「勝者の裁き」とは? わかりやすく解説

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「勝者の裁き」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 09:06 UTC 版)

極東国際軍事裁判」の記事における「「勝者の裁き」」の解説

首席検察官ジョセフ・キーナン冒頭陳述文明断乎たる闘争」という表現 に基づき東京裁判対す肯定論では「文明」の名のもとに「法と正義」によって裁判行ったという意味で文明裁きとも呼ばれる一方事後法遡及的適用であったこと、裁く側はすべて戦勝国任命した人物戦勝国側の行為はすべて不問だったことなどから、"勝者の裁き"(英語ではVictor's justice」)とも呼ばれる が、国際法に於いては この表現日本滞在経験のあるアメリカの歴史学者リチャード・マイニア1971年著書『Victors' Justice; The Tokyo War Crimes Trial』(邦訳東京裁判勝者の裁き1985年)で初め使ったもので、「アメリカ原爆投下行為人道に対する罪適用されないのか」と被告選定、すなわち連合国戦争犯罪行為裁かれなかったこと、また、昭和天皇不起訴だけでなく証人喚問もなされなかったこと、判事戦勝国だけで構成されたこと、侵略定義するのは勝者であり従ってプロパガンダになる可能性などを問題視し、したがって侵略戦争理由訴追することは不可能であると主張したレーリンク判事も後にこの裁判は「勝者の裁き」であったとした。 2013年平成25年2月12日衆院予算委員会において安倍晋三首相は「先の大戦」の総括は、日本人自身の手ではなく、「東京裁判という、言わば連合国側勝者判断によって、その断罪なされた」と述べた中華人民共和国政府はこの発言批判2013年11月12日上海開催された「東京裁判国際シンポジウム」で華東政法大学の何勤は「東京裁判人類正義の力が邪悪な勢力打ち勝ったことに伴う重大な成果で、正義法律日本罪人処罰した正当行為」とのべた。また、粟屋憲太郎は「東京裁判中には誤りもあるが、日本サンフランシスコ講和条約判決受諾して国際社会復帰できた。それを忘れて勝者の裁き』というのは誤りだ」と述べた裁判では日本側が有利になるような証拠決定的根拠があっても「証拠がない」として連合国側棄却され連合国側根拠のない伝聞のものは殆ど採用された。本来中立的立場に立つべき判事全員戦勝国から選出された。この裁判戦勝国による復讐ショーに過ぎなかったのである、との見解もある。

※この「「勝者の裁き」」の解説は、「極東国際軍事裁判」の解説の一部です。
「「勝者の裁き」」を含む「極東国際軍事裁判」の記事については、「極東国際軍事裁判」の概要を参照ください。

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