し・ぬ【死ぬ】
読み方:しぬ
[動ナ五][文][ナ四・ナ変]《古くはナ行変格活用。室町時代ころからナ行四段活用が見られるようになり、江戸時代には二つの活用が並存。明治以降はナ行四段(五段)活用が一般的になったが、なお「死ぬる」「死ぬれ(ば)」などナ行変格活用が用いられることもある》
1 命がなくなる。息が絶える。また、自ら命を断つ。「交通事故で—・ぬ」「世をはかなんで—・ぬ」「—・ぬか生きるかの大問題」「—・ぬほどの苦しみ」「—・んでも言えない」⇔生きる。
2 そのもの本来の力や働きが果たされなかったり、うまく利用されなかったりする状態になる。活用されなくなる。「—・んだ金」
3 そのものがもっている生命感や価値がなくなる。生き生きしたところが失われる。生気がなくなる。「陳列する場所を誤るとせっかくの絵も—・んでしまう」「目が—・んでいる」
4 動きなどがなくなる。やむ。「風が—・ぬ」
[可能] しねる
[補説] 「死ぬ」の語尾は、完了の助動詞「ぬ」と同じなので、死んでしまうというのが原義。したがって平安時代までは助動詞「ぬ」は「死ぬ」に付くことがなかった。
しぬ【×篠】
しぬ
大阪弁 | 訳語 | 解説 |
---|---|---|
しぬ | あざになる | 打ち身や打撲などによる内出血で皮膚の色が青黒くなること。北中近畿、北陸、越後、西奥羽での言い方。三河、遠江、信濃、上野では「ちがしぬ」、南近畿、美濃、飛騨などでは「にえる」「にじえる」、東播磨、北淡路では「うちごもりができる」、備前、備中、美作で「(くろ)くちる」、讃岐、備後、安芸、出雲、甲斐などでは「しにいる」「しみいる」、伊勢、能登、陸前、陸中、周防から九州にかけて「くろじに(に)なる」、肥前、南九州で「つぐろじんする」、駿河、伊豆で「くろずみになる」、東関東で「くろなじみになる」、磐城、岩代、越後などで「ぶちる」、南関東で「あざになる」、北琉球で「くるむん」、南琉球で「っふきどぅましーどぅうずぃ」。 |
死
しぬ
出典:『Wiktionary』 (2021/08/18 15:48 UTC 版)
語源
発音
動詞
しぬ【死ぬ】
- 命が無くなる。生命としての活動を終える。
- 動かなくなる。役に立たなくなる。こわれる。
- 状態や機構、機能が凍結している。
- 生気がなくなる。
- 目が死んでいる。
- 囲碁で、自分の石が周りを相手の石で囲われ取られる。
- (野球) アウトをとられる。
- (「死ぬほど」などの形で)(俗語)程度がはなはだしいことを表す。とてつもなく。大変に。
- 死ぬほど暑い。
- (「死んでも」などの形で)(俗語)強い意志を表す。絶対に。どうしても。
- 死んでもいやだ。
活用
古い西日本方言などで終止形・連体形が「しぬる」となることもある。
関連語
翻訳
- アイスランド語: deyja (is)
- アルバニア語: vdes (sq)
- イタリア語: morire (it)
- イド語: mortar (io)
- インターリングア: morir (ia)
- インドネシア語: mati (id), meninggal (id)
- 英語: die (en)
- エストニア語: surema (et)
- エスペラント: morti (es)
- オランダ語: doodgaan (nl), sterven (nl)
- カタルーニャ語: morir (ca)
- キクユ語: gũkua (ki)
- グアラニ語: mano (gn)/e'õ (t-)
- クルド語: (クルマンジー) mirin (ku), (ソラニー) mirdin (ku)
- クロアチア語: umrijeti (hr), umirati (hr)
- スウェーデン語: dö (sv)
- スペイン語: morir (es)
- スロヴァキア語: umrieť (sk), skonať (sk), pominúť sa (sk)
- スロヴェニア語: umreti (sl)
- スワヒリ語: kufa (sw)
- タイ語: ตาย (th)
- タガログ語: matay (tg)
- チェコ語: umřít (cs)
- 中国語: 死 (zh) (sǐ), 亡 (zh) (wáng)
- 朝鮮語: 죽다 (jukda)
- ツォツィル語: cham, laj
- テルグ語: చనిపోవు (te) (chanipOvu), మరణించు (te) (maraNiMchu), పరమపదించు (te) (paramapadiMchu), కాలం చేయు (te) (kaalaM chaeyu), గతించు (te) (gatiMchu)
- デンマーク語: dø (da)
- ドイツ語: sterben (de)
- トルコ語: ölmek (tr)
- 西フリジア語: deagean (fy), ferstjerre (fy), stjerre (fy)
- ハンガリー語: meghal (hu), hal (hu)
- ビルマ語: သေ (my) (se), အနိစ္စရောက် (my) (ʼaniccarokʻ)
- フィンランド語: kuolla (fi)
- フランス語: mourir (fr)
- ブルトン語: mervel (br), radical marv-
- ヘブライ語: למות (he) (ləmot)
- ポーランド語: umierać (pl) (未完了相)/umrzeć (pl) (完了相), ginąć (pl) (未完了相)/zginąć (pl) (完了相), konać (pl)
- ポルトガル語: morrer (pt)
- マサイ語: (死にゆく) a-ye
- ラテン語: mori (la)
- ラトヴィア語: mirt (lv), nomirt (lv)
- リトアニア語: mir̃ti (lt), padė́ti gálvą (lt)
- ルーマニア語: muri (ro)
- ロシア語: умирать (ru) / умереть (ru) (umirát’ / umerét’)
他に「しぬ」の訓をもつ漢字
語源
発音
- ↗しぬ
動詞
しぬ【死ぬ】
活用
ナ行変格活用 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
語幹 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
し | な | に | ぬ | ぬる | ぬれ | ね |
類義語
死
歾
歿
殁
殂
殞
「しぬ」の例文・使い方・用例・文例
- 何の理由もないのに彼女はだしぬけに立ち上がった
- 誰かが出しぬいて買ってしまった!
- 彼にだしぬけにせきたてられて私は同意してしまった.
- だしぬけの訪問.
- そぞろに涙を催しぬ
- つれづれなるままに有りし事ども書き記しぬ
- 棚がだしぬけにつけられた
- 彼女は競争相手を出しぬいた
- 大きく裁断しぬった平安時代の婦人の衣服
- (新聞社などが)他社をだしぬいてニュースをつかむ
- だしぬけにすること
- 物事を,準備などせずにだしぬけに行うこと
- 予備行動などもなくだしぬけに物事が起こるさま
- だしぬけに変な言動をすること
- だしぬけに変な言動をする程度
- >> 「しぬ」を含む用語の索引
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