Microsoft Visual C 製品バージョンと内部バージョン

Microsoft Visual C++

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 22:03 UTC 版)

製品バージョンと内部バージョン

Visual C++の製品バージョンは、バージョン6.0までは内部バージョンと同じ番号が付けられていたが、2002以降は内部バージョンではなくリリース予定年を冠するようになった。なお、Visual C++にはコンパイラのバージョンを表す _MSC_VER および _MSC_FULL_VER というプリプロセッサ シンボルが存在する[49]が、これはVisual C++の前身であるMS-DOS用C/C++コンパイラ(通称MS-C)からの通し番号となっており、コンパイラ本体である cl.exe のファイルバージョンを表している。(このようにユーザーを混乱させかねない複数のバージョン表記は、Windowsと共通するものがある。)

Visual C++バージョンの履歴
製品名 製品バージョン 内部バージョン _MSC_VER リリース 備考
C Compiler 1.0 - - 100 1983年 Latice Cを元にした MS-DOS用コンパイラ。K&R未対応。
C Compiler 2.0 - - 200 Large Model 対応。
C Compiler 3.0 - - 300 1985年 K&R対応。
C Compiler 4.0 - - 400 オプティマイズ強化。ソースレベルデバッガのCodeViewを付属。
C Compiler 5.0 - - 500 1987年 ループオプティマイズ。Huge Model対応。廉価版としてQuick C 1.0
C Compiler 5.1 - - OS/2 1.0対応。廉価版として Quick C 2.0 (1989)
C Compiler 6.0 - - 600 1989年 Windowsプログラミングには別途SDKが必要。
C/C++ Compiler 7.0 - - 700 1992年 MFCが付属した最初のバージョン。
Visual C++ 1.0 1.0 1.0 800 1993年 32ビット対応。
Visual C++ 1.5 1.5 1.5 800 1993年
Visual C++ 1.51 1.51 1.51 800 Visual C++ 2.0/4.0Pro日本語版に付属。
Visual C++ 1.52c 1.52 1.52c 800 英語版のみ。MS-DOS/Win16バイナリ(プログラム)を作成できる最終バージョン。
Visual C++ 2.0 2.0 2.0 900 1995年 Windows NT対応。32ビット専用。
Visual C++ 2.1 2.1 2.1 900
Visual C++ 2.2 2.2 2.2 900
Visual C++ 4.0 4.0 4.0 1000 1996年 Windows 95対応
Visual C++ 4.1 4.1 4.1 1010 1996年 Win32sで動作するWin32バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン。
Visual C++ 4.2 4.2 4.2 1020 1996年
Visual C++ 5.0 5.0 5.0 1100 1997年
Visual C++ 6.0 6.0 6.0 1200 1998年
Visual C++.NET 2002 2002 7.0 1300 2002年 マネージ拡張C++のサポート追加。
Visual C++.NET 2003 2003 7.1 1310 2003年 Windows 95で動作するWin32バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン。この製品までは既定の文字コード設定が「マルチバイト文字列を使用する」になっている。
Visual C++ 2005 2005 8.0 1400 2005年 Windows 98/Me/NT4で動作するWin32バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン。この製品以降は既定で「Unicode文字列を使用する」に変更されている。C++/CLIのサポート追加。上位エディションでコード分析/analyzeが使えるようになった[50]
Visual C++ 2008 2008 9.0 1500 2007年 Windows 2000で動作するWin32バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン[51]
IA-64で動作するMFCを使うWin64バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン[52]
Visual C++ 2010 2010 10.0 1600 2010年 C++0xへ部分的に対応。IA-64で動作するWin64バイナリ(プログラム)を作成できる最後のバージョン[53]。なお、Visual C++ 2010ではC++/CLI言語のインテリセンス機能が動作しない。
Visual C++ 2012 2012 11.0 1700 2012年 (C++0xでなく)C++11へ部分的に対応開始。ただし__cplusplusの定義内容は199711L(C++98を表す)のまま。Windowsストアアプリ対応(WinRT、C++/CX)。C++/CLI言語のインテリセンスの復活。コード生成に関して SSE2 までの拡張命令の使用(/arch:SSE2)がデフォルトになった[54][55][56]。DirectXグラフィックス診断機能(Graphics Diagnostics)の追加。下位エディションでもコード分析が使えるようになった。
Visual C++ 2013 2013 12.0 1800 2013年 C++11対応の強化。C99の大半に対応。MFC/ATLのマルチバイト版はバンドルされなくなった[57]。マネージ拡張C++のコンパイルオプション (/clr:OldSyntax) を使用できる最後のバージョン。
Visual C++ 2015 2015 14.0 1900 2015年 C++11/C++14対応の強化。リファクタリング機能の実験的サポート[58]
Visual C++ 2017 2017 14.1 1910[59] 2017年 C++11/C++14/C++17対応の強化。CMake対応の追加など[60]。Windows XPで動作するバイナリを作成できる最後のバージョン[61]
Visual C++ 2019 2019 14.2 1920[59] 2019年 C++20対応の強化。OpenMP 4.0 SIMDベクトル化の実験的サポート[62][63]。C++ IntelliCodeが付属[64]。Visual Studio 2017で実験的に追加された[65]エディター内C++コード分析の正式サポート[66]

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