印鑑登録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 22:55 UTC 版)
個人の印鑑登録
個人の印鑑登録は市町村の自治事務であり、その取り扱いは各自治体の印鑑条例によるため、一般的な市町村における例を以下に記述する。なお、個人の印鑑登録の事務取扱いに関しては1974年に自治省から各都道府県あてに通知が出され[1]、以後各市町村ではこの通知にならって取り扱っている。
印鑑登録の方法
一般的な手続の例は以下のとおりで、おおむね前述の自治省通知に従っているが、実際の取扱については法律による全国統一の拘束的規定がないため、各市町村ごとに差異があり、各市町村の印鑑条例内容および受付窓口での確認を要する。
- 回答書による方法
- 本人が来庁する場合
- 代理人が来庁する場合
- 本人自書の委任状と登録する印章を持って、申請書に記入して提出する。
- 役所から本人あてに照会書及び回答書が郵送される。本人が回答書に記入する。
- 代理人は、回答書、本人自書の委任状、登録する印章と代理人の印章(受領印として)を持参する。
- 官公署発行の写真付身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、住民基本台帳カードや個人番号カードなど)による方法(本人来庁のみ)
- 保証書による方法(本人来庁のみ)
- 自治体内で印鑑登録している人に保証書を書いてもらう。
- 保証書と登録する印章を持って、申請書に記入して提出する(保証人の窓口付添を求める自治体もあり)。
- 本人確認のための質問に答え、正しければ登録できる。
印鑑に登録できない印鑑(印章)
自治体により細部が異なることがあるがおおむね次の通り。
- 既に他人に登録されているもの
- 「戸籍上の氏名」「戸籍上の氏または名」「戸籍上の氏と名の一部の組み合わせ」以外の物
- 戸籍上の氏名以外に職業その他の事項を表しているもの、模様などが入っているもの
- 印影が不鮮明なもの
- 印影が過剰に小さいまたは大きい(8 mm四方を下回る、または25 mm四方に収まらない)もの
- 変形・破損しやすい印章(浸透ゴム印等)。
- 世帯内の者と同じ、又は印影のよく似た印章
- 外枠がない、あるいは4分の1以上欠けているもの
- 100円ショップで販売されている大量生産品の印鑑(いわゆる、三文判)
- 陰刻印章(エンボス印。漢委奴国王印のように、印影の文字が白く浮かぶもの)
1人につき1個の印鑑(印章)しか登録できない。変更したい場合は然るべき手続きが必要。
印鑑に登録できない場合もある印鑑(印章)
- 女性の場合で、名の末尾に「子」を追加、あるいは削除したもの(自治体によって扱いが異なる)
注釈
- ^ 所有権保存登記の仮登記は、所有権の登記のない不動産の所有権を承継取得した者が、仮登記を命ずる処分の決定書の正本(不動産登記令7条1項5号ロ(2))を添付した場合のみ可能である(書式解説2-1174頁)。
- ^ a b 東京法務局、横浜地方法務局、名古屋法務局、大阪法務局、京都地方法務局、神戸地方法務局、福岡法務局である(2005年(平成17年)法務省告示第123号、不動産登記規則第36条第1項第1号等の規定に基づき登記所を指定する件)
- ^ 例えば、国家公務員共済組合法による共済組合であれば主務大臣であり(1963年(昭和38年)8月13日民三708号電報回答)、裁判所共済組合であれば最高裁判所長官である(1965年(昭和40年)7月13日民甲1737号通達)。
出典
- ^ “印鑑登録証明事務処理要領” (PDF). 総務省. 2008年8月31日閲覧。
- ^ 結婚しても実印はそのまま? 旧姓の印鑑登録が可能に ゲンダイ出版、2019年6月20日(2022年2月16日閲覧)。
- ^ “不動産を売買により取得した場合の申請書の様式・記載例” (PDF). 法務省法務局. 2009年6月6日閲覧。
- ^ a b “破産規則” (PDF). 裁判所. 2009年6月6日閲覧。
- ^ a b “民事再生規則” (PDF). 裁判所. 2009年6月6日閲覧。
- ^ “商業登記規則”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2009年6月6日閲覧。
- ^ “政策グランプリ”. 内閣府行政刷新会議. 内閣府. 2014年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月8日閲覧。
- ^ “在外公館における証明 署名証明”. 外務省. 2021年8月9日閲覧。
- ^ “外国に居住しているため印鑑証明書を取得することができない場合の取扱いについて”. 法務省. 2021年8月9日閲覧。
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