オタマジャクシ 大衆文化

オタマジャクシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 00:20 UTC 版)

大衆文化

初めに述べた通り、その名の由来からして身近な小動物として日本人に親しまれてきたことを示すオタマジャクシは、童謡などでも歌い継がれてきている。永田哲夫と東辰三によって作詞された童謡『お玉じゃくしは蛙の子』は、アメリカ民謡リパブリック讃歌』を原曲とする。また同じ題と歌詞で、ハワイ民謡「Na Moku 'Eha」から採譜した、灰田勝彦の歌による歌謡曲も作られた。

その形からの連想により比喩としても用いられることが少なくない。音符そのものをこの名で呼び、楽譜から音楽にまで対応させることがある。実例を挙げれば、民族音楽学者小泉文夫の著書名『おたまじゃくし無用論』などがこれにあたる。その他、動物の精子をオタマジャクシと呼ぶことがあるのも、同様に形から来る比喩である。「いまだ蛙に成れない子供・半端者」という比喩で使われる場合がある。

また、俳句では春の季語となっている。ただ、オタマジャクシでは言葉として長いため、中国語名に由来する「蝌蚪(かと)」が使われることが多い。その他の別名として「活東[2]」「活師[2]」「懸針[2]」「玄魚[2]」がある。

ポケットモンスター』シリーズの中にもニョロモオタマロとそれらの進化形,など、オタマジャクシをモチーフにしたものがいくつか存在する。それらに見られるおおよその共通点は腹の渦巻模様(透けて見える腸)の描写であり、デザイン上、欠かせない特徴と理解されていることが分かる。

三輪車で前輪が二つ後輪が一つの物をオタマジャクシタイプ(タッドポールタイプ)(英: Tadpole)とよぶ場合がある。

語源

和名は、滋賀県犬上郡多賀町に所在する多賀大社の由緒ある縁起物である「お多賀杓子(おたがじゃくし)」に起源ありとされている。この杓子(しゃくし、しゃもじ[杓文字])の形状は、湾曲した柄と、食物をすくうことのできる窪みを持った円形の先端部からなる独特のもので、そこから飛躍的連想の働きにより、相似の形状を持つカエルの幼生の呼称「おたまじゃくし」の派生につながったとのことである。「お多賀杓子」が全国に普及するなかで生まれた転訛[3]形である「お玉杓子(おたまじゃくし)」を介し、その発音がそのままカエルの幼生の呼称ともなったとされる。「お玉杓子」は「玉杓子」「お玉」などの略称を持つが、生物の「おたまじゃくし」はこれを略した例がない。縁起などさらに詳しくは「多賀大社#お多賀杓子」を参照。

料理

中国の四川料理で红点齿蟾中国語版のオタマジャクシを食べる文化があり、炎症を抑え、吹き出物に効果があるとされた[4][5]

インドでは、Bicolored frog英語版のオタマジャクシを食用とする[6]

ペルーでは、Telmatobius mayoloi英語版のオタマジャクシを食用や薬とする[7]







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