カジカガエルとは? わかりやすく解説

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かじか‐がえる〔‐がへる〕【河鹿×蛙/金子】

読み方:かじかがえる

アオガエル科カエル渓流岩の間にすむ。体長は雄が4センチ、雌が7センチくらい。背面灰褐色暗褐色模様があり、腹面は淡灰色または白色指先吸盤がある。5月ごろから繁殖期になると、雄は美声鳴くので、昔から飼育される本州四国九州分布。かわず。

河鹿蛙/金襖子の画像
撮影おくやまひさし

金襖子

読み方:カジカガエル(kajikagaeru)

無尾目両生類


カジカガエル

和名:カジカガエル
学名Buergeria buergeri
    カエル目
分布本州四国九州などに産する固有種
 
写真(上):カジカガエル成体
説明
渓流性ではあるが,源流よりも石ころ河原広がる場所(しかし,森林囲まれた場所)に多く産卵する成体周辺森林川岸などでも見られる雄雌で体の大きさ著しく異なり,雌が大きい。卵塊石の下面に産みつけられる区別点:平べったいし,体表でこぼこしているので,アオガエル類との区別は容易。鳴き声有名な美声で,フィフィフィフィ・・と鳴く
カジカガエル成体


河鹿蛙

読み方:カジカガエル(kajikagaeru)

アオガエル科カエル

学名 Buergeria buergeri


河鹿蛙

読み方:カジカガエル(kajikagaeru)

本州四国九州山間渓流にすみ美しく鳴くカエル

季節

分類 動物


カジカガエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/23 03:01 UTC 版)

カジカガエル
カジカガエル Buergeria buergeri
保全状況評価[a 1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : ナミガエル亜目 Neobatrachia
: アオガエル科 Rhacophoridae
: カジカガエル属 Buergeria
: カジカガエル B. buergeri
学名
Buergeria buergeri
(Temminck & Schlegel, 1838)
和名
カジカガエル
英名
Kajika frog
カジカガエルの鳴き声。
(動画) カジカガエル

カジカガエル(河鹿蛙、金襖子、Buergeria buergeri)は、両生綱無尾目アオガエル科カジカガエル属に分類されるカエル。 清流の歌姫とも呼ばれとても美しい声で鳴く。

分布

日本本州四国九州五島列島[1][2][3][4][5][6]固有種

形態

他のアオガエル同様、メスはオスより大きく、体長オス3.5-4.4センチメートル、メス4.9-8.5センチメートル[3][4][5][7]。体形は扁平で[3][6]、岩の隙間に隠れるのに適している[5]体色は灰褐色で[3]、岩の上では保護色になる。また、とても可愛い両目の間に丁字状の暗色の模様が入る[7]。体色の濃淡は、環境によりある程度変色させることができる[5]。個体による色彩の変異はあまり顕著ではない[7]

指趾の先端には吸盤が発達する[1][3][5][6]

卵は直径0.2センチメートルで暗褐色[1]。幼生(オタマジャクシ)は渓流での生活に適応しており、口器は大型で吸盤状になり、急流で流されないように水中の岩に貼り付くことができる[2][3][4]

生態

山地にある渓流、その周辺にある森林などに生息する[1][4][5]

食性は動物食で、昆虫クモなどを食べる[4][6]。幼生は藻類を食べる[3][5]

繁殖形態は卵生。オスは水辺にある石の上などに縄張りを形成し、繁殖音をあげる[2]。鳴くのは、繁殖期の4月から7月の夕方から明け方までである。和名の「河鹿」はこの鳴き声が雄鹿に似ていることが由来[3]。4-8月に水中にある石の下などに約500個の卵を数回に分けて産む[1][2][3][4][5][6]。卵塊は直径5cmほどの球体[7]。卵は約2週間で孵化する[1]

人間との関係

鳴き声から和歌の題材になったり[5][6](夏の季語[注釈 1])、また美声で唄う個体を「河鹿」と呼んで讃えることもあった。

ペットとして飼育されることもある。江戸時代には専用の籠(河鹿籠)による飼育がされた[2][3][5]

日本では1936年山口県玖珂郡美川町(現:岩国市)の錦川中流域が「南桑カジカガエル生息地」、1944年岡山県真庭郡湯原町(現:真庭市)が「湯原カジカガエル生息地」として生息地が国の天然記念物に指定されている[1][3][a 2]

脚注

  1. ^ 「河鹿」は三夏(初夏・仲夏・晩夏)・動物に分類される季語である。- 齋藤慎爾・阿久根末忠編『必携季語秀句用字用例辞典』柏書房、1997年、200頁。

参考文献

  1. ^ a b c d e f g 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社1984年、129、191頁。
  2. ^ a b c d e 海老沼剛『爬虫・両生類ビジュアルガイド カエル1 ユーラシア大陸、アフリカ大陸とマダガスカル、オーストラリアと周辺の島々のカエル』、誠文堂新光社2004年、53頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修 『日本の天然記念物』、講談社、1995年、755-756頁。
  4. ^ a b c d e f 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、309頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社1986年、71頁。
  6. ^ a b c d e f 『小学館の図鑑NEO 両生・はちゅう類』、小学館2004年、53頁。
  7. ^ a b c d 山と渓谷社 日本のカエル+サンショウウオ 148頁

関連項目

外部リンク

  1. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Yoshio Kaneko, Masafumi Matsui 2004. Buergeria buergeri. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2.
  2. ^ 文化庁

「カジカガエル」の例文・使い方・用例・文例

  • カジカガエル
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