l-アルギニンとは? わかりやすく解説

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アルギニン

分子式C6H14N4O2
その他の名称(+)-アルギニン、L-Arginine、(+)-Arginine、(+)-L-Arginine、アルギU、Arginine
体系名:L-Arg-OH、アルギニン、(S)-2-アミノ-5-グアニジノペンタン酸、(S)-2-アミノ-5-(アミジノアミノ)吉草酸、(+)-L-アルギニン、L-アルギニン


l-アルギニン

【仮名】l-あるぎにん
原文】L-arginine

20種類一般的なアミノ酸蛋白構成する物質)のひとつ。l-アルギニンは、栄養補助食品として、がんやその他の病態対す治療および予防の分野研究されている。「arginine(アルギニン)」とも呼ばれる

アルギニン

(l-アルギニン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/15 22:20 UTC 版)

L-アルギニン
識別情報
CAS登録番号 74-79-3 
PubChem 6322
ChemSpider 227 
UNII 94ZLA3W45F 
KEGG C00062 
ChEMBL CHEMBL179653 
721
特性
化学式 C6H14N4O2
モル質量 174.2 g mol−1
示性式 H2NC(=NH)NH(CH2)3CH(NH2)COOH
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アルギニン (arginine) は天然に存在するアミノ酸のひとつ。2-アミノ-5-グアニジノペンタン酸(2-アミノ-5-グアニジノ吉草酸)のこと。略号は R あるいは Arg。英語発音に基づき、アージニンともいう。非必須アミノ酸。

性質

荷電極性側鎖アミノ酸。塩基性アミノ酸の一種で、蛋白質を構成するアミノ酸としては最も塩基性が高い[1]

非必須アミノ酸ではあるが、成長期には摂取が必要。糖原性を持つ。

尿素回路の中間体であり[1]、投与によりアンモニアの生体内解毒を助ける。尿素回路内で、アルギナーゼ (EC 3.5.3.1) によりオルニチン尿素に分解される。アルギナーゼの欠損により高アルギニン血症になる。

条件付必須アミノ酸の1つ。外傷褥瘡感染などの侵襲下においては、充分な補給が望ましいとされる。免疫反応の活性化、細胞増殖を促進し、コラーゲン生成促進などにより、創傷や褥瘡の治癒を促す。

存在

ヒストンやプロタミンといった、核蛋白質での含量が高く、魚類プロタミンでは全体の3分の2がアルギニンになっている。食物では、類、ナッツ大豆玄米レーズンエビ牛乳などに多く含まれる。

生合成

クエン酸回路ケトグルタル酸からアルギニンの生合成が始まる。ケトグルタル酸からグルタミン酸が合成され、N-アセチルグルタメートに変換され、この物質がN-アセチルグルタメートキナーゼによりN-アセチルグルタメートリン酸へと変換される。次に、N-アセチルグルタメートリン酸はオルニチンに変換され、オルニチントランスカルバミラーゼによりシトルリンに変換された後、アルギニンとなる。 アルギニンは体内での代謝過程で一酸化窒素(NO)を産生する。NOが産生されると血管は拡張し、血液循環を促進する。NO産生による血流改善により、動脈硬化の予防・改善、神経系・免疫系への作用が示唆されている。

安全性

比較的安全な物質と考えられる。

NOAEL
動物 経口 3,131 mg/kg bw/day[2]
OSL (Observed Safety Level)
ヒト 経口 20g/day [3]

出典

関連項目

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