UFO研究会とは? わかりやすく解説

UFO研究会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 10:19 UTC 版)

美しい星 (小説)」の記事における「UFO研究会」の解説

以前からコックリさん降霊術などの超常現象関心のあった三島は、1956年昭和31年)に「日本空飛ぶ円盤研究会」(JFSA)に入会し会員番号12)、UFO観測熱中していた。「日本空飛ぶ円盤研究会」は、1955年昭和30年)に荒井欣一会長として発足した会で、北村小松徳川夢声糸川英夫顧問となり、特別会員荒正人新田次郎畑中武雄がいた。三島入会後に会員数500人を超えるようになり、森田たま石原慎太郎黛敏郎星新一黒沼健らも入会した三島は、飯能市での会合や、北村小松自宅屋上空飛ぶ円盤観測したこともあったが、なかなか実物お目にかかれなかった。なんとかUFOらしき〈葉巻型〉のものを目撃したのは、北村から予測情報得た1960年昭和35年5月23日のことで、瑤子夫人自宅屋上待機していた午前5時25分過ぎ頃であった三島UFO関連書籍読み同年11月から夫人渡米した際にも現地調査していた。 三島は、こういった空飛ぶ円盤観測経て、『美しい星執筆至ったきっかけを以下のように語っている。 この小説を書く前、数年間、私は「空飛ぶ円盤」に熱中してゐた。北村小松氏と二人で自宅屋上で、夏の夜中、円盤観測試みたことも一再とどまらない。しかし、どんなに努力しても、円盤は現はれない。少なくとも私の目には現はれない。そこで私は、翻然悟るところがあり「空飛ぶ円盤」とは、一個芸術上の観念にちがひないと信じるやうになつたのである。さう信じたときは、この主題小説化されるべきものとして、私の目前にあつた。小説の中で円盤出現させるほかはなく、しかもそれは小説末尾に、人間絶望果て果てにあらはれなければならなかつた。 — 三島由紀夫「『空飛ぶ円盤』の観測失敗して――私の本『美しい星』」 また、作品主題関連する人物造型などについては、次のように説明している。 だから、これは、宇宙人自分信じた人間物語りであつて、人間の形をした宇宙人物語りではないのである。そのために、主人公を、夢想無為にふさはしい、地方財産家文化人仕立てる必要があり、また一方、ここに登場する宇宙人」たちは、完全に超自然的能力はぎとられ世俗圧力アップアップしてゐなければならなかつた。全編五分の一占め論争部分は、ずいぶん読者閉口させたやうであるが、ただの人間にすぎぬものが、人間の手にあまる問題扱ふことの、一種のトラジ・コミックの味を私はねらつた。当然それは、むりに背伸びをした論争であるが、それを直ち非力作者背伸び解されても、仕方のないことであつた。 — 三島由紀夫「『空飛ぶ円盤』の観測失敗して――私の本『美しい星』」 作品の題名当初、「銀河系故郷」「銀河一族」「わが星雲」といったものが考えられていた。なお、三島ドナルド・キーン宛て書簡に、〈これは実にへんてこりん小説なのです。しかしこの十ヶ月、実にたのしんで書きました〉と報告している。村松剛によると、『美しい星執筆の頃の三島は、「半ば宇宙人になりかかっていた」とされ、三島が「狭山今夜UFO降りるのだ」と言ってヤッケをはおり水筒双眼鏡などを持って深夜出かけて行ったという。

※この「UFO研究会」の解説は、「美しい星 (小説)」の解説の一部です。
「UFO研究会」を含む「美しい星 (小説)」の記事については、「美しい星 (小説)」の概要を参照ください。

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