きせき【奇跡/奇蹟】
ザ・ミラクル
(The Miracle から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/02 00:26 UTC 版)
| 『ザ・ミラクル』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| クイーン の スタジオ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 | 1988年1月 - 1989年1月 | |||
| ジャンル | ハードロック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | ハリウッド・レコード(再発売) ユニバーサルミュージック(再発売) |
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| プロデュース | クイーン デヴィッド・リチャーズ |
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| 専門評論家によるレビュー | ||||
| チャート最高順位 | ||||
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| クイーン アルバム 年表 | ||||
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| 『ザ・ミラクル』収録のシングル | ||||
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『ザ・ミラクル』(The Miracle)は、イギリスのロックバンド・クイーンの13枚目のアルバムである。
このアルバムは、海外ではレコードとCDとの同時発売ではあるが、収録時間が長く、レコード収録バージョンは時間をカットされて短く編集された。またボーナストラックがCDより少なかったりすることから、CDとしてのリリースが前提のアルバムと考えられる。
アルバムタイトルは、当初『The Invisible Man』が予定されていたが、リリース間近に現在の『The Miracle』に変更された。
解説
長い活動休止とソロ活動の末にリリースされたアルバムである。音楽的な活気がみなぎっていたため、ファンはクイーンのライヴ活動継続を期待するが、当時のインタビューにおいてフレディ・マーキュリーは、このアルバムに伴うツアーを行わないことを語った[注 1]。この頃アメリカや日本ではクイーンの人気は一段落していたが、1985-86年にツアーを行ったイギリスをはじめとするヨーロッパ各国、南米では相変わらずヒットアルバムとなった。
この頃のクイーンはスタジオでセッションしながら曲を構築していく方法が多くなり、全曲がメンバー全員の共作とクレジットされた。また、アルバムに収録しきれない数曲[注 2]を、CDシングルのカップリング曲として発表したばかりか、続けて次作アルバムの録音にとりかかる。
フレディ・マーキュリーはこのアルバムの製作中に、自分がHIVに感染していることをメンバーに告白したと言われている。
アルバムジャケット
4人の顔が合成されているジャケットも当時話題を呼び[注 3]、バラバラになりかけていた4人が再び一体となっていることを表現していると言われている[注 4]。また、映像作品『グレイテスト・ビデオ・ヒッツ2』のジャケットにもなっている。 2022年のインタビューでブライアン・メイは「今ではフォトショップで簡単に作ることができるが、当時はアートワークを制作するのに必要な機械は部屋ほどの大きさがあり、そのプロセスは当時としては非常に「進取的」なものだった」と語っている[1]。
コレクターズ・エディション
2022年11月18日に『ザ・ミラクル (コレクターズ・エディション)』が5CD+Blu-ray+DVD+LPの仕様で発売された。
DISC 1(日本盤のみSHM-CD仕様)はボブ・ラドウィックが手がけた2011年リマスター音源、DISC 2「ザ・ミラクル・セッションズ」には倉庫から発見されたマルチ・トラック・テープを元に制作された別バージョンやラフ・ミックス、デモ音源など未発表音源、DISC 3「オルタナティヴ・ミラクル」にはアルバム未収録のシングルB面曲やエクステンディッド・ミックス、ライヴ音源などの音源、DISC 4「ミラク-メンタルズ」には本作から10曲のインストゥルメンタルやバッキング・トラック、DISC 5「ザ・ミラクル・ラジオ・インタビューズ」にはラジオ出演時の音源などが収録されている。
また、Blu-rayとDVDには「アイ・ウォント・イット・オール」「ブレイクスルー」「インヴィジブル・マン」「スキャンダル」のミュージック・ビデオと3本のミニ・ドキュメンタリー、LPには、プロダクション・マスターからカッティングが施された音源の他、本作のレコーディングに入る時点ですでに作られていており、アルバムに収録される予定だった楽曲「トゥー・マッチ・ラヴ・ウィル・キル・ユー (愛の結末)」が追加収録された。
発売日
収録曲
- 全作詞・作曲:Queen[注 5]、編曲:Queen, David Richards
| # | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 1. | 「パーティ」(Party) | Mercury, May, Deacon | |
| 2. | 「カショーギの船」(Khashoggi's Ship) | Mercury | |
| 3. | 「ザ・ミラクル」(The Miracle) | Mercury, Deacon | |
| 4. | 「アイ・ウォント・イット・オール」(I Want It All) | May | |
| 5. | 「インビジブル・マン」(The Invisible Man) | Taylor |
| # | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 6. | 「ブレイクスルー」(Breakthru) | Mercury, Taylor | |
| 7. | 「レイン・マスト・フォール」(Rain Must Fall) | Deacon [作曲], Mercury [作詞] | |
| 8. | 「スキャンダル」(Scandal) | May | |
| 9. | 「マイ・ベイビー・ダズ・ミー」(My Baby Does Me) | Deacon, Mercury | |
| 10. | 「素晴らしきロックン・ロール・ライフ」(Was It All Worth It) | Mercury | |
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合計時間:
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コレクターズ・エディション
曲解説
パーティ
『パーティ』は、フレディ、ブライアン、ジョンでのジャム・セッションから始まった。フレディはピアノを弾き「we had a good night」と歌い、それから3人が交互に働いて曲を完成させている。残りの曲は全て単独のメンバーが書いている(クレジットはクイーン)が、この曲は「クイーン」作曲と見なすことができる唯一の曲である。ブライアンは、導入の一部でリードヴォーカルをとっている。
カショーギの船
『カショーギの船』は、フレディを始め全員が歌詞と曲を提供した。この曲は、有名な億万長者アドナン・カショギと、彼が所有していた、当時世界最大のメガヨット[注 6]について歌ったものである。アルバムでは、この曲は『パーティ』からシームレスに続いており、歌詞のテーマも非常に似ている。この曲は、ミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』で、カショーギというキャラクター名に使われた。
ザ・ミラクル
アイ・ウォント・イット・オール
インビジブル・マン
ブレイクスルー
レイン・マスト・フォール
『レイン・マスト・フォール』は、ジョンとフレディの共作である。ロジャーは多くのラテン・パーカッションを演奏しているが、このほとんどは、ヴォーカルハーモニー、ギター、キーボードのために取り消され、この部分をフレディとジョンが共同作業している。
スキャンダル
マイ・ベイビー・ダズ・ミー
『マイ・ベイビー・ダズ・ミー』は、フレディとジョンの共作である。アルバムを緩和するため、両者はシンプルな曲のアイディアを持ち合わせていた。1989年のラジオ1のインタビューでは、フレディとジョンがベースラインをお互いに構成したと語った。
素晴らしきロックン・ロール・ライフ
『素晴らしきロックン・ロール・ライフ』は、フレディによって作曲された。この曲は、1970年代につくられた複雑なサウンドに遡る。歌の大部分はフレディによって考えられたが、全てのメンバーがアイディアや歌詞を提供した[注 7]。ジョンは、後にこのアルバムでお気に入りの曲としてこの曲を挙げている。ロジャーは、ゴングやティンパニを使用している。
チャート
チャート順位
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年間チャート
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認定
| 国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
|---|---|---|
| オーストリア (IFPI Austria)[20] | ゴールド | 25,000 枚* |
| フィンランド (Musiikkituottajat)[21] | ゴールド | 43,130[21] |
| フランス (SNEP)[22] | ゴールド | 163,000 枚[23] |
| ドイツ (BVMI)[24] | プラチナ | 500,000 枚^ |
| オランダ (NVPI)[25] | プラチナ | 100,000 枚^ |
| スペイン (PROMUSICAE)[26] | プラチナ | 100,000 枚^ |
| スイス (IFPI Switzerland)[27] | プラチナ | 50,000 枚^ |
| アメリカ合衆国 (RIAA)[28] | ゴールド | 500,000 枚^ |
| イギリス (BPI)[29] | プラチナ | 480,000 枚[19] |
| * 認定のみに基づく売上数 |
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参加ミュージシャン
クイーン
- フレディ・マーキュリー - リードヴォーカル、コーラス、ピアノ、キーボード、シンセサイザー、ドラムマシン
- ブライアン・メイ - エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、リードヴォーカル、コーラス、キーボード
- ジョン・ディーコン - エレクトリックベース、エレクトリック・ギター、キーボード
- ロジャー・テイラー - ドラムス、コーラス、パーカッション、キーボード、ドラムマシン、サンプラー
外部ミュージシャン
- デヴィッド・リチャーズ - キーボード、シンセサイザー、ミュージックシーケンサー、シンセベース、サンプラー、プログラミング
脚注
注釈
- ^ 原因は、フレディのHIV感染にあったのだが、当時は外部にその事実を知るものがいなかった。
- ^ 「ハイジャック・マイ・ハート」、「マイ・ライフ・ハズ・ビーン・セイヴド」(アルバム『メイド・イン・ヘヴン』収録のものとは、バック演奏が別)など
- ^ アルファ&スチャダラパー「惚れたぜHarajuku」のジャケットはこれのパロディである。
- ^ このジャケットの制作には『Quantel Paintbox』が使用された。
- ^ 正式には作詞・作曲のクレジットは『クイーン』となっているが、後にメンバーやプロデューサーへのインタビューにより、各曲の作者はほぼ明らかになっている。
- ^ Nabila号、現在はキングダム5KR号。なお、同船は映画007シリーズ「ネバーセイ・ネバーアゲイン」の劇中にもフライング・ソーサー号として登場している。アドナン・カショギは1988年にこの船を手放しており、その後ブルネイのスルタンを経由して後にアメリカ合衆国の大統領となる不動産王のドナルド・トランプが所有していたが、1991年以降はサウジアラビアのアルワリード王子が所有している。
- ^ 例としてロジャーは、「we love you madly!」の歌詞を提供している。
出典
- ^ “Queen - The Miracle Collector's Edition: Brian May Unboxing”. 2023年10月14日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. australian-charts.com. 2011年8月12日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. austriancharts.at. 2011年8月12日閲覧。
- ^ “Results – RPM – Library and Archives Canada”. Collectionscanada.gc.ca. 2011年8月12日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. dutchcharts.nl. 2011年8月12日閲覧。
- ^ “InfoDisc : Tous les Albums classés par Artiste”. Infodisc.fr. 2011年8月12日閲覧。
- ^ “charts.de”. charts.de. 2014年9月25日閲覧。
- ^ a b “Hit Parade Italia – Gli album più venduti del 1989” (Italian). hitparadeitalia.it. 2011年10月3日閲覧。
- ^ “a-クイーン – Yamachan Land (Archives of the Japanese record charts) – Albums Chart Daijiten – Queen” (Japanese) (2007年12月30日). 2011年9月14日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. charts.org.nz. 2011年8月12日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. norwegiancharts.com. 2011年8月12日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. swedishcharts.com. 2011年8月12日閲覧。
- ^ Steffen Hung. “Queen – The Miracle”. hitparade.ch. 2014年9月25日閲覧。
- ^ “Queen – The Miracle”. Chart Archive. 2014年9月11日閲覧。
- ^ “Queen Album & Song Chart History”. Billboard. 2011年8月12日閲覧。
- ^ “Austriancharts.st – Jahreshitparade 1989”. Hung Medien. 2010年8月1日閲覧。
- ^ “RPM Top 100 Albums of 1989”. RPM. 2011年10月3日閲覧。
- ^ “Hitparade.ch – Schweizer Jahreshitparade 1989”. Hung Medien. 2014年9月25日閲覧。
- ^ a b “Complete UK Year-End Album Charts”. 2011年10月3日閲覧。
- ^ “Austrian album certifications – Queen – The Miracle” (ドイツ語). IFPI Austria. 2011年12月31日閲覧.
- ^ a b “Queen” (フィンランド語). Musiikkituottajat – IFPI Finland. 2011年12月31日閲覧.
- ^ “French album certifications – Queen – The Miracle” (フランス語). SNEP. 2011年12月31日閲覧.
- ^ “Les Albums Or”. infodisc.fr. SNEP. 2011年12月31日閲覧。
- ^ “Gold-/Platin-Datenbank (Queen; 'The Miracle')” (ドイツ語). Bundesverband Musikindustrie. 2011年12月31日閲覧.
- ^ “Dutch album certifications – Queen – The Miracle” (オランダ語). Nederlandse Vereniging van Producenten en Importeurs van beeld- en geluidsdragers. 2011年12月31日閲覧. Enter The Miracle in the "Artiest of titel" box.
- ^ “Solo Exitos 1959-2002 Ano A Ano: Certificados 1979-1990”. Iberautor Promociones Culturales. 2013年8月21日閲覧。
- ^ “The Official Swiss Charts and Music Community: Awards ('The Miracle')”. IFPI Switzerland. Hung Medien. 2011年12月31日閲覧.
- ^ “American album certifications – Queen – The Miracle” (英語). Recording Industry Association of America. 2011年12月31日閲覧.
- ^ “British album certifications – Queen – The Miracle” (英語). British Phonographic Industry. 2011年12月31日閲覧. Select albums in the Format field. Select Platinum in the Certification field. Type The Miracle in the "Search BPI Awards" field and then press Enter.
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