【MiG-3】(みぐさん)
第二次世界大戦中に登場した、ソ連軍戦闘機。
有名なアルテム・ミコヤンとミカエル・グレビッチの「ミグ」チームの第1作MiG-1を原型とする、液冷エンジン装備の高高度戦闘用の高速戦闘機である。
MiG-3はMiG-1のエンジンを1,350hpの「ミクーリン AM-35A」液冷エンジンに換装し、補助燃料タンクを増設して航続距離を増している。
また、キャノピーの後方視界を向上させ、主翼の上反角を増し安定性の向上も行われている。
1941年後期から任務についたが、5000mあたりの高度ではよい性能を発揮したものの、低空ではドイツ軍戦闘機に比べて操縦性も速度も劣った。
その為、より優れたYak-1に主力戦闘機の地位を譲り、高高度域での戦術偵察機などに使用され、1943年末には後方部隊へと転属していった。
約2,100機が製作されたが、使用していたエンジンの生産中止に伴い本機の生産も終了した。
なお、本機の設計によってミグ・チームはスターリン賞を受賞した。
スペックデータ
乗員 | 1名 |
全長 | 8.25m |
全高 | 3.30m |
翼幅 | 10.20m |
翼面積 | 17.44㎡ |
空虚重量 | 2,699kg |
運用時重量 | 3,355kg |
発動機 | ミクーリン AM-35A液冷V型12気筒レシプロエンジン(993kW(1,350hp))×1基 |
最大速度 | 640 km/h(高度7,800m) |
巡航速度 | 505km/h |
航続距離 | 820km |
実用上昇限度 | 12,000m |
固定武装 | UBS 12.7mm機関銃×1門 ShKAS 7.62mm機関銃×2門(一部の機体は加えてUBK 12.7mm機関銃×2門) |
兵装 | 100kg爆弾×2あるいはRS-82 82mmロケット弾×6発 |
主な派生型
MiG-3 (航空機)
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