B-R5RBをめぐる戦い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 23:24 UTC 版)
「B-R5RBの大虐殺」の記事における「B-R5RBをめぐる戦い」の解説
N3/PLは迎撃に動いたが、CFC/Rusのロシア人プレイヤーたちがこの領土に設置されたTCUを全て破壊するほうが早かった。そのためN3/PLはこの星系の宇宙ステーションのすぐ外にいた「レッキングボール」を組む大小の艦載機母艦を出動させた。このフォーメーションは以前にCFC/Rusを破った戦形である。この戦闘は突発的に起こったもので、この日が平日の月曜だったこともあり、CFC/Rusは相手が反撃に出る前にアドバンテージをとって数的優位を築くために、自軍の主力艦を全てこの星系に投入することを決断した。同時に、I-NGI8やGXK-7FなどのN3が駐留する星系にも増援を妨害するための準主力艦を差し向けた。 どちらの側もこの星系に動員可能な全パイロットを集結させようと急いだため、ゲームの負荷軽減ソフトウェアが稼働した。これはゲーム内の時間経過を遅らせるというCCP Gamesがつくった仕組みで、このゲームの特徴の一つでもある。これによって、ゲームにラグが生じたりプレイヤーの接続を切断をすることなく、サーバーにかかる負荷を軽減させている。当時はこの仕組みによってゲームスピードが通常の10分の1になり、ゲーム内で1秒進むのに現実時間で10秒かかるようになった。両軍のタイタンは数時間のあいだ強力な兵器であるドゥームズデイを撃ち合い、互いに撃沈しあった。星系はワープを妨害するバブルであふれ、離脱も難しくなっていた。しばらくのあいだ形勢は互角だったが、CFC/Rusが領土支配ユニットのオンライン化〔稼働〕を果たし、タイタンの撃沈数でもわずかに敵を上回った。この戦いの間も、援軍を妨害したり、逃げる艦船を破壊したり、参戦しようとするパイロットをはめようとして、ゲーム内宇宙全体に戦線が拡大した。 戦いの潮目が変わり始めたのは、N3/PL側の最初のフリートコマンダーだったManfred Sideousが、指揮権をNorthern CoalitionのCEO、Vince Drakenに渡してからである。Vince DrakenはCFCのタイタン複数隻に集中砲火を行うことでこれを破壊し、ロシア人プレイヤーたちのタイタン数隻もアーマーとシールドのHPを大幅に削って星系から撤退させることにも成功した。この戦果を過大評価してしまったN3/PLは、戦場に残っている全ロシア人プレイヤー軍のコマンダーであるSort Dragonのタイタンへの集中攻撃に移る。しかしこのタイタンは非常に高いダメージレジスタンスを持っていただけでなく、Sort Dragonは自分の艦船をすべて投入して修復作業を優先したため、この時点までのほとんどのタイタンよりも圧倒的に長い時間を持ちこたえた。彼のタイタンが沈むまでにCFC/RusはN3/PL側のタイタン5隻を破壊し、完全に流れを引き寄せた。N3/PLのメンバーだったJames CarlはAP通信の取材に当時のことを語っている。「CFCの勝勢に近かったけど、僕らはあの時アメリカ人プレイヤー全員でログインして流れを変えることにかけていた」。しかしアメリカのタイムゾーンに住むプレイヤーがログインして、援軍に向かえる状況になっても、PLには期待していたほどの人数は揃わなかったうえに、CFCも戦闘に参加させないように隣接する星系の封鎖に走った。結局N3/PLはもはやタイタンをこれ以上破壊できない戦況に追い込まれ、撤退の指示が下された。N3/PLは撤退の間も可能な限りの敵艦を落とそうと、CFC/Rusのドレッドノートに攻撃対象を切り替えた。しかしスパイを通じてCFCは撤退が指示されたことをすでに知っており、大小のワープ妨害型駆逐艦を動員して離脱の阻止を図った。N3/PLは撤退中にも複数のタイタン、大型艦載機母艦、主力艦の損失を重ね、戦場にばらまかれたワープ妨害バブルにも苦しめられた。1月28日の協定世界時で11時、日次の定期メンテナンスによってEVE Onlineのサーバーはオフライン状態になり、全てのプレイヤーが宇宙からシャットダウンされて戦闘はお開きとなった。
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