1982年 - 1991年:自動車電話・携帯電話の小型化
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1982年に、日本電信電話公社は主要モジュールがLSI化された日本初のハンディタイプ携帯電話機TZ-802を世に出した。体積約1.5リットル、重量750g、消費電力35W/7Wと小型・軽量化された。当時は周波数変調を用いたのみで、市販の受信機で誰でも会話の内容を傍受できるアナログ式であった。1993年には会話の内容を傍受することが困難で、周波数使用効率にも優れたTDMA方式の第二世代携帯電話(2G。PDC方式)サービスが、NTTドコモにより開始された。そして、2000年10月以降は、すべてデジタル式となっている。 日本で初めて登場した携帯電話機(ショルダ型自動車電話)は、1985年9月に日本電信電話(NTT 旧 日本電信電話公社)がレンタルを開始した「ショルダーホン」の100型である。ショルダーホンは車外でも使用できる自動車電話という位置づけであり、電話機の重量も約3kgと重かったため、携帯時はショルダーバッグのように肩にかけて持ち出す必要があった。サービス開始の前月に発生した日本航空123便墜落事故で、救助活動にあたった捜索隊(自衛隊、警察)にショルダーホンの試作機12台が提供された。その時点で郵政省からの無線局の免許は発効していなかったが、超法規的措置の適用により提供が実現した。 1988年には車載・ショルダ型兼用機TZ-803Aが発表され、体積1リットル、重量1.3kg、消費電力20W/0.7Wに、1989年2月には携帯電話TZ-803B(製造 日本電気・松下通信工業)が発表され、体積400ミリリットル、重量640gと小型・軽量化が進展した。 1989年4月にDDIセルラーグループが世界最小・最軽量の携帯電話「マイクロタック HP501」(体積221ミリリットル、重量305g、連続待ち受け時間 8時間、製造 モトローラ)を発売したこと機に、1990年には日本移動通信(IDO)がさらに小型・軽量の「IDOハンディフォン ミニモ」(大きさ54×16×27.5mm(体積203ミリリットル)、重量298g、製造 松下通信工業)を発売。1990年11月にはNTTも世界最小・最軽量(体積150ミリリットル、重量230g、連続待ち受け時間 8時間、製造 日本電気・三菱電機・松下通信工業・富士通)の小型携帯電話「mova TZ-804」を開発し、1991年4月に発売した。 自動車電話100型(ショルダーホン、TZ-802型自動車無線電話用移動無線機) TZ-802型自動車公衆電話(1984年) マイクロタック HP501の同型機(MicroTAC 9800X) 日本電気 TZ-804 後期型 (mova N)
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